【第二章の神々】
事コト代シロ主ヌシノ神カミ
神々の言葉を人間に伝える漁業神
オホクニヌシの子神で、国譲りに従うという宣託をしたことから、物事を知る神、宣託
の神とされる。『日本書紀』では神武天皇の后となるヒメタタライスズヒメの父となり、
コトシロヌシの子孫は綏すい靖ぜい天皇や安あん寧ねい天皇の后となっている。国譲りの
ときは、出雲の美保の岬に釣りに行っていたという釣り好きの神であり、古代にはオホク
ニヌシが農業の神、コトシロヌシが漁業の神として対になって祀られていた。また、ヒル
コ神とともに恵比寿様として、航海の神、商業の神としても祀られている。