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第三章 故、此地は甚吉きところ_日本の「神話」と「古代史」がよくわかる本_走进日本_日语学习网
日期:2024-10-24 10:29  点击:3335
第三章
 故、此地は甚吉きところ
  大和を征した天孫の系譜
【第三章あらすじ ─天孫降臨─ 】
  葦原中国に降臨した天孫の系譜は天皇へとつながる
 オホクニヌシからの国譲りが成り、天つ神の御子の降臨が迫ったとき、当初支配者とし
て降臨するはずだったアメノオシホミミが自分の代わりに、生まれたばかりの息子、ヒコ
ホノニニギを降臨させるよう申し出る。これを受けてニニギが諸神を率いて旅立ち、道案
内を買って出たサルタビコの先導で高たか千ち穂ほの峰に降り立った。
 ニニギは、笠かさ沙さの岬で美しいコノハナノサクヤビメと出会い、その父である山の
神オホヤマツミに結婚を申し込んだ。するとオホヤマツミは一緒にヒメの姉、イハナガヒ
メも添えてきた。ところがこの姉は醜く、ニニギは丁重に送り返してしまう。イハナガヒ
メは永遠の寿命を象徴する存在であり、ニニギのこの行為から、神の子孫である天皇にも
寿命が生じたのである。
 一方のコノハナノサクヤビメは一夜の交わりで懐妊する。自分の子かとニニギに疑われ
たヒメは、火に囲まれた産室で出産して天の御子の子だと証明する。そのとき誕生したホ
デリ、ホスセリ、ホヲリの三兄弟のうち、海の幸を採ったホデリは海うみ幸さち彦ひこ、
山の幸を採ったホヲリは山やま幸さち彦ひこと呼ばれるようになる。
 ある日、兄に仕事道具の交換を持ちかけたホヲリは、兄の釣り針をなくしてしまう。同
じものを返せと譲らない兄に困ったホヲリは、潮の神シホツチの助言を得て綿わた津つ見
みの宮みや(海神の宮殿)へと向かった。そこで海神の娘トヨタマビメと結婚して三
年……。ついにホヲリは海神にかつての出来事を打ち明けた。
 すると海神は手を尽くして釣り針を取り戻し、兄を懲らしめる秘策と珠を授けた。地上
に戻ったホヲリは、助言に従って兄を屈服させ、地上の支配権をにぎる。そんなホヲリの
前にトヨタマビメが身籠ったと訪れるが、夫婦の終焉はほどなく訪れる。トヨタマビメの
出産中、ホヲリが産うぶ屋やを覗き彼女の正体がワニ(サメ)であることを見てしまった
のである。寂しく海に帰ったヒメと入れ替わるように、その妹のタマヨリビメが来た。彼
女は姉の生んだ子であるウガヤフキアヘズを世話し、やがてその子と結ばれて四子を生
む。その末の子がのちの神じん武む天皇ことカムヤマトイハレビコだ。やがて長じたイハ
レビコは、長兄イツセとともに天下を治める地を求めて、日ひ向むかから東へと旅立つ。
しかし、白しら肩かたの津つにて土ど豪ごうナガスネヒコとの戦いに敗れ、イツセが戦
死。さらに一行は熊野で荒ぶる神の妖気に当たって倒れるという苦難にも見舞われるが、
神が遣わした刀やヤタガラスに助けられた。宇う陀だではエウカシを討伐し、忍お坂さか
では土つち蜘ぐ蛛もの大軍を一網打尽にした。こうして大和国に至ったイハレビコは、初
代天皇として即位するのだった。

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