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コノハナノサクヤビメ_日本の「神話」と「古代史」がよくわかる本_走进日本_日语学习网
日期:2024-10-24 10:29  点击:3334
コノハナノサクヤビメ
 神の子孫たる天皇の寿命のわけを語る結婚物語
◆ニニギは山の神の娘に出会い、ひと目で恋に落ちる
 高千穂に宮を建てたニニギは、ある日、笠沙の岬でコノハナノサクヤビメという美女を
見み初そめる。ニニギが求婚すると、父に聞いてほしいという。そこでヒメの父で山の神
のオホヤマツミのもとに出向いたところ、オホヤマツミは天孫からの求婚に喜び、ヒメの
姉も一緒に嫁がせた。姉妹が同一の人物に嫁ぐ婚姻は、結婚を家と家との結びつきと考え
ていた当時にあっては、珍しいことではない。
 だが、その姉のイハナガヒメが醜しこ女めだったため、ニニギはこれを送り返してしま
う。するとオホヤマツミは慨嘆した。というのも、ふたりの娘を送ったのには意味があっ
たからである。
 オホヤマツミは、「イハナガヒメを送ったのは、天孫の命が岩のように万全にと思った
からです。コノハナノサクヤビメを送ったのは花が栄えるように栄えてほしいと願ったか
らです。しかし、イハナガヒメを返されたということは……」と嘆息した。
 それ以来、ニニギの子孫である天皇に寿命が生まれてしまったのである。天つ神の子孫
である天皇の命が永遠でないことを説明するための説話だろう。ただし『日本書紀』で
は、追い返されたイハナガヒメがニニギを呪ったため、天皇ではなく人に寿命ができたと
いう説も紹介している。
 波乱含みの結婚は、その後も平安とはいかなかった。コノハナノサクヤビメが一夜の契
りで懐妊したというのだ。
 これを知って「それは国つ神の子だろう」と妻をなじるニニギに対し、ヒメは身の潔白
を証明するために出産時、入り口を塞いだ産屋に入り、火を放つ。天つ神の子なら火の中
でも生まれるはずという言葉通り、三子が誕生した。このためヒメは火を鎮める力を持つ
神として信奉され、富士山の噴火を鎮めるべく浅せん間げん神社の祭神として祀られるよ
うになった。

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