【第三章の神々】
賀カ茂モ建タケ速ハヤ角ツノ身ミノ命ミコト
イハレビコを導くべく降臨した烏の化身
カミムスヒの子孫で、『新しん せん姓しよう氏じ録ろく』や『古語拾遺』によると、
アマテラスに遣わされて三本足の八や咫た烏がらすの姿となり、東征を進めるイハレビコ
の先導を務めた神とされる。
『山城国風土記』逸いつ文ぶんによると、初めは日向の曾の峰にいたが、大和の かつら
城ぎ山、山城の岡田の賀茂、賀茂川を経て久我の国の山基に鎮座したという。娘のタマヨ
リビメは、川で丹塗矢を得たところ妊娠し、カモワケイカヅチを生み、その息子が賀茂県
主の祖先となったという。賀茂御み祖おや神社(下鴨社)の祭神である。