【第三章の神々】
天アメノ児コ屋ヤネノ命ミコト
天岩屋で祝詞を唱え、祈 した神
中なか臣とみ氏(のちの藤原氏)の祖先神とされ、大阪府の牧ひら岡おか神社、奈良県
の春日大社の祭神である。天あまの岩いわ屋やでは占いと祝詞のりとによる祈 を行な
い、アマテラスより神器の宝鏡を守護せよとの命を受け、天孫降臨の際にはニニギに随行
した。
中臣氏は律令制下の宮廷祭祀において中心的役割を担ったが、そのことをこの神の行動
にも見ることができる。
「児屋」を小さな屋根の建物とし、神事を行なう建物の神格化とする説、または中臣鎌足
の墓とされる古墳近くの「混こ陽や」の地の神とする説がある。