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九州の学生とともに 3_小泉八云_日本名家名篇_日语阅读_日语学习网
日期:2024-10-24 10:29  点击:3336
 先に挙げた作文は特定の感情を示すために選ばれたのであるから、学生たちの作文の一般的な特徴を示してはいない。もっと重たいテーマでの思索や感情の例には多様な思考を示したであろうし、かなりの方法上の独創性もあっただろうが、それにはもっとスペースが必要だろう。しかし、私のクラスの記録から書き写した二?三の控えのメモは、好奇心をそそるものとまではいえないが、示唆に富むものであった。
 一八九三年の夏の試験では、私は、卒業予定の学年(五年生)のクラスに、「文学において何が永遠か?」という作文課題を出した。このテーマは私たちがこれまで論じたことはなかったし、学生らにしても、その西洋思想の知識からしてまったく新しいテーマであったので、独創的な答案を期待した。私はつぎの二〇の解答をその例として選んだ。それらのたいていは直後に長い議論を展開していたり、またいくつかは答案の文章の中にあったものである。
(1)真実と永遠とは同一なり。これらは循環する。――漢語でいう「円満」(2)宇宙の法則に従った生活と行為の一切。
(3)愛国者の人生および世の中に純粋な金言を与えてくれた者の教え(4)孝およびその教師たちの教え、秦の時代に孔子の書物は焚かれた。だが、その教えは、今日あらゆる言語で文明国で印刷されている。
(5)倫理と科学的真実
(6)中国の聖人は悪と善とは永遠なりと言った。善であるもののみを私たちは読むべきだ。
(7)先祖たちの偉大なる思想と教え
(8)何千世紀の間も真実は真実である。
(9)すべての倫理の学派が同意する正邪の観念
(10)宇宙の現象を正しく説明する書物
(11)良心のみが不変である。したがって良心に基づいた倫理に関する書物は永遠である。
(12)高貴な行為についての理由。これらは時が経過しても不変である。
(13)可能な限り最大多数の人々――つまり人類に最大可能な幸福を与える道徳的手段について書かれた書物。
(14)五経(中国の五つの教典)
(15)中国の聖人の書と仏教の経典
(16)人間の行動の正しさと純粋な生き方を教えるものすべて(17)楠正成の物語――彼は天皇の敵に対して七回も生まれ変わって戦うと誓った。
(18)道徳的感情。それがなければ世界はたんなる土くれの巨大な塊にすぎないし、あらゆる本は紙くずである。
(19)老子道徳経
(20)老子道徳経。つぎの例外がある。永遠であるものを読む者の「魂は宇宙を永遠に飛翔するであろう」。
 

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