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昔 、ある所ところに、大変たいへん貧乏びんぼうな男おとこがおりました。男おとこ
は、山やまで木きを切きって薪たきぎを作つくり、町まちでそれを売うって歩あるくの
を商しょう売ばいにしていました。
ある日ひのこと、その日ひは、一日中いちにちじゅう、いくら声こえをからして [1] 町ま
ちを歩あるいても、一ひとつも、薪たきぎが売うれません。がっかりして家いえへ帰か
える途と中ちゅう、海うみ辺べを通かよっていくと岩いわの下したで水みずがくるくる
と、面白おもしろく渦うずをまいている [2] のを見みつけました。それで、何気なにげな
く [3] 、持もっていた薪たきぎを一束投ひとたば なげ込こむと、薪たきぎはくるくると
回まわって水みずの底そこに沈しずんでいきます。男おとこは、面白おもしろくなっ
て、一束ひとたば、また一束ひとたばと薪たきぎを投なげこんでみました。どれもみん
な、くるくると回まわって、すうっと水みずの中なかへ消きえていきます。そして、と
うとう持もっていた薪たきぎを全ぜん部ぶ海うみの中なかに投なげ込こんでしまいまし
た。
すると、突然海とつぜんうみの中なかから、一匹いっぴきの海亀うみがめが出でてき
て、男おとこに言いいました。「あなたが薪たきぎをたくさんくださったので、龍宮
りゅうぐうの王様おうさまは大変たいへんお喜よろこびです。そのお礼れいに、ぜひ龍
宮りゅうぐうに遊あそびに来きてください。」そこで、男おとこは海亀うみがめの背中
せなかに乗のって海うみの底そこの龍宮りゅうぐうへ行いきました。
龍宮 りゅうぐうでは、山 やまのようなご馳 ち走 そうが出 でて三日 みっかの間 あい
だ、歌 うたったり踊 おどったり、夢 ゆめのように楽 たのしい日 ひを過 すごしました
。そして、男おとこは龍宮りゅうぐうの王様おうさまから美うつくしいお姫ひめ様さま
をお嫁よめさんにもらって帰かえってきました。
二人ふたりは幸しあわせに暮くらしていましたが、そのお姫様ひめさまがあまり美うつ
くしいので、話はなしを聞きいたその国くにの殿との様さまが、何なんとかしてそのお
姫様ひめさまを自分じぶんのお后きさき [4] にしたいと思おもいました。
殿様とのさまはある日ひ、男おとこを自分じぶんの所ところへ呼よびつけて、言いい渡
わたしました。「明日あしたの朝あさまでに、千せん石ごくの米こめを納おさめ [5] よ。
もしそれができないならば、お前 まえの嫁 よめをもらうから、そのつもりでおれ 。」
男おとこはすっかり悲かなしくなって、泣なく泣なくうちへ帰かえってきました。
千石せんごくの米こめなど、どうして揃そろえることができるでしょうか。千石せんご
くはおろか、一いっ石こく [6] だってありません。男おとこが頭あたまを抱かかえてため
息いきをついていると、龍宮りゅうぐうからきたお姫様ひめさまのお嫁よめさんが、
「一体いったい、どうなさったのです。殿様とのさまのご用ようはどんなご用ようでし
たか。」と尋たずねました。男おとこは、「困こまったことになってしまった。実 じつ
は殿様 とのさまが明日 あしたの朝 あさまでに米千石 こめせんごくを納 おさめろ、もし
だめならお前 まえを寄 よ越 こせ、というのだ。」と話 はなしました 。すると、お嫁よ
めさんは少すこしも驚おどろかないで、にっこりして言いいました。「そんなことでし
たら、易やさしいことです。どうぞ、ご安心あんしんください。」
あくる朝早あさはやく、お嫁よめさんは身体からだを清きよめて、海うみ辺べに行いき
ました。そして、海うみに向むかって、ぽんぽん、と手てを叩たたきました [7] 。すると
どうでしょう。何百匹なんびゃくぴきという海亀うみがめが米俵こめだわらを背せ中な
かにつけて、海うみの中なかから、後あとから後あとから出でてきたのです。海亀うみ
がめは殿様とのさまの御殿ごてんの庭にわに、次々つぎつぎと米俵こめだわらを運はこ
び、山やまの頭とうに積つみ上あげました。男おとこは大喜おおよろこんで、さっそく
殿様とのさまに、このことを知しらせました。
殿様とのさまが庭にわに出でてみると、ほんとうに千石せんごくの米こめが積つみ上あ
げてあります。殿様とのさまは悔くやしがって、また男おとこを呼よびよせると、「今
度こんどは‘ヒュ一ドンドン、袖そでかぶる、エイヤハッチ、ヤレタマラン’というもの
を明日あしたの朝あさまでにもってこい。さもないと、お前まえの嫁よめをもらう
ぞ。」と脅おびやかしました。男おとこはまたすっかり悲かなしくなって、泣なく泣な
く家いえへ帰かえりました。
そして嫁よめさんにこの話はなしをすると、お嫁よめさんは、「心配しんぱいなさいま
すな。わたくしがここに三みっつの箱はこを持もっております。これを殿様とのさまの
前まえでお開あけになってくださいまし。」と教おしえて、四し角かくな三みっつの箱
はこを渡わたしました。
あくる日ひの朝あさ、男おとこは何なにも分わからないままに、殿との様さまのところ
へ行ゆき、「お約束やくそくの品しなを持もってまいりました。」といって三みっつの
箱はこを差さし出だしました。
そして、第一だいいちの箱はこを開ひらくと、中なかから笛ふえと大鼓おおつづみを
もった小人こびとがたくさん出でてきて、ヒュ一ドンドンと賑にぎやかに騒さわぎ出だ
しました。殿様とのさまや家来けらいたちが、あれあれと驚おどろいていますと、男お
とこは第二だいにの箱はこを開ひらきました。すると中なかから、いきなり蜂はちがぶ
んぶん飛とび出だして、手てあたり次第しだいに刺さしました。みんなは慌あわてて、
袖そでで頭あたまを隠かくして、蜂はちを追おい払はらおうとしました。
その時男ときおとこは、第三箱だいさんばこを開あけました。すると、今度こんどは小
ちいさいな槍やり [8] を持もった小人こびとが、次々つぎつぎに飛とび出だし、みんなに
向むかってエイヤハッチと突つきかかりました。殿様とのさまもこれにはびっくり仰天
ぎょうてん「ヤレタマラン、助たすけてくれ!」と逃にげまわり、とうとう男おとこに
謝あやまって小人こびとをもとの箱はこに戻もどしてもらい、たくさんの品物しなもの
をやって、帰かえしました。
それから後あと、男おとことお嫁よめさんは、いつまでも、幸しあわせに暮くらしたと
いうことです。
[1] 「声をからす」,嘶哑着嗓子。
[2] 「うずをまく」,漩涡翻滚。
[3] 「何気ない」,形容词。无意,无心。
[4] 「お后」,名词。皇后,妃子。
[5] 「納める」,动词。交纳、缴纳。
[6] 「石」,体积单位。“一石”等于“十斗”。
[7] 「手を叩く」,鼓掌。
[8] 「槍」,名词。长矛。
从 前,某个地方有一个很穷的男子,他每天上山砍柴,然后拿到城里沿街叫卖。
这是发生在某一天的事情。那天他在街上四处叫卖却连一捆柴都没卖掉,他只好垂头丧气
地回家了。回家路上,他经过海边,靠近一看,只见岩石下面有个漩涡,正“咕嘟咕嘟”往
外冒水,真有意思。然后,他无意中把肩上挑的柴火扔了一把进去,那木柴一下子就“咕
噜”地盘旋着沉到了水底。他觉得十分好玩,就一把又一把地把木柴扔了进去,每把木柴
都“咕噜”地旋转一下,瞬间消失在水里。终于,他把挑来的木柴全都扔进了大海里。
这时,突然从大海里出来一只海龟,对他说:“你给我们送来了很多木柴,龙王十分高兴,
为了感谢你,请你到龙宫里逛一逛吧。”于是,这男子坐在海龟背上,向海底龙宫驶去。
龙宫里摆出许多美味佳肴款待他,这三天他又唱又跳,仿佛在梦境一般快乐无比。后来这
男子从龙王那儿娶了一位漂亮的公主做新娘,一起回了家。
他们两人过着幸福的生活。可是,有个大老爷听说这位龙女很漂亮,就想把她弄来做妃
子。
有一天,大老爷把这男子叫来,对他说:“限你明天早晨之内缴纳一千石米,如办不到,就
把你的妻子献给我,你去筹备吧!”这男子听了十分伤心,流着眼泪赶回家。
“我上哪儿去凑齐一千石米呀?别说一千石,就连一石也没有啊!”他正抱着脑袋叹息时,
来自龙宫的公主新娘问道:“你究竟怎么啦?大老爷找你有什么事呀?”他回答:“真是不好
办呐!大老爷说明天早晨要我缴纳一千石米,若办不到就把你献上去。”新娘听了没有丝毫
惊慌,微笑着说:“若是这事儿,那太简单了。你就放心吧!”
第二天一早,新娘沐浴更衣,去到海边,面向大海“啪啪”地拍了几下手。你猜结果怎样?
只见几百只海龟背着装米的草袋,接连不断地从海里出来,它们一个接一个地把米袋搬运
到大老爷城堡的庭院里,大米袋高高地堆积如山。这男子高兴极了,立刻向大老爷禀报了
此事。
大老爷出到院子里一看,果真堆着一千石大米。他感到非常懊恼,又把这男子叫来,威胁
他说:“这回限你在明早带一个东西来,它是一个会‘锵咚咚’响的,遮着袖子的,叫喊‘嗨
哟!杀呀!’‘哎哟!受不了啦!’的东西。不然的话我就要你的妻子!”这男子听了十分伤
心,含着泪赶回家。
当他把此话告诉了新娘,他的新娘听完对他说:“不用担心。我这里有三个匣子,请你在大
老爷面前把它打开。”说着递给了他三个方形的匣子。
第二天早上,男子虽然也是一头雾水,但还是来到大老爷的城堡里。他说:“我带来了您所
要的东西。”并献上了三只匣子。
当他一打开第一个匣子,里面跳出了许多敲锣打鼓的小人,顿时“锵!咚!咚”地热闹了起
来。大老爷和随从们一看“哎呀呀”地惊叹不已。接着这男子又打开了第二只匣子,突然从
里面“嗡嗡”地飞出来一大群蜜蜂,见人就蜇,大家慌忙用袖子蒙住脑袋,使劲儿驱赶蜜
蜂。
此时这男子又打开了第三只匣子,里面接连不断地跳出来许多手持长矛的小人,叫喊着“嗨
哟!杀呀!”冲向大老爷和随从们。这下子可把大老爷给吓坏了,他一边叫喊“哎哟!受不
了啦。救命啊!”一边四处逃窜。最终大老爷向这男子道了歉,求他把小人儿收回到匣子
里,并且送给他很多东西,放他回了家。
据说从那以后,这男子和他的龙宫新娘一直过着幸福美满的日子。
语法详解
(1)動詞の連用形+たり、動詞の連用形+たりする
表示动作、状态的并列或两个事项的反复交替。相当于“有时……有
时……”“又……又……”
* 何か心配なことでもあるのか彼は腕組みをして廊下を行ったり来たりし
ている。
他好像有什么心事,抱着胳膊在走廊里踱来踱去。
* 夏休みに海で泳いだり、山に登ったり、好きな本を読んだりして過ごし
ます。
在海边游游泳,爬爬山,读读喜欢的书,暑假就这样过去了。
(2)動詞、形容詞の連体形/形容動詞語幹/名詞+なら(ば)
表示假定条件。相当于“要是……的话”。
* あなたがそんなには反対するならばあきらめます。
你那么反对的话,我只好作罢了。
* 彼女のことがそんなに嫌いなら別れたらいい。
你那么讨厌她的话,分手算了。
* 中華料理なら何でも好きです。
只要是中国菜,我就喜欢。
小知识
大鼓
日本の打楽器の一種。おおかわ(大鼓、大革)、大(だい)ともいう。
能、狂言、歌舞伎囃子などで使われる。中央が細くくびれた桜材の胴
に、鉄輪に馬皮を張った表革·裏革計2枚をあて、麻の調緒(しらべお)で
締める。調穴は6個。小鼓より大きく、胴の中央に鍔(つば)という飾り
彫のあること、革に漆を塗らないことが小鼓と異なる。能楽や歌舞伎囃
子では小鼓と対で用いる。能では小鼓に先がけて打ち、基本の拍を中心
に刻み、囃子の進行のサインを打ち出す役目もする。カーン!!という
高い音がする。まわりをリードする男性的な楽器。
大鼓
日本的一种打击乐器。也叫“大革”“大”。常用于能乐、狂言、歌舞伎伴奏
中。鼓身由樱木制成,中间细,两头粗,铁圈上蒙上表层和里层共两层马
皮,带有麻制的调琴钮。有6个调孔。比小鼓大,鼓身中部有叫做“锷”的雕
刻装饰物,与小鼓不同的是,大鼓的鼓皮是不上漆的。使用在能乐和歌舞
伎伴奏中,与小鼓相呼应。在能乐中,大鼓先于小鼓打响,定下一个基本
的节拍,在歌舞伎伴奏中也充当控制曲子节奏的角色。大鼓声音刚劲清
脆,可以说是一种统领全局的男性化的乐器。