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飾磨(しかま)
日期:2025-02-28 20:50  点击:297
 飾磨(しかま) (兵庫県姫路市)
   「荘し鹿かも鳴くかも」と言ったから「しかま」 姫路市内には、「飾磨」と書いて「しかま」と読む地名がある。難読な地名ではあるが、きちんとした行政区画上の町名で、その伝統は古い。
 すでに、『万葉集』に集録されている歌に「思し賀か麻ま江え」と詠まれているのがこの海岸のことであり、平安時代には「港」を意味する「津」が付いて、飾磨津として港が栄えていたことがわかる。
 それもそのはず、『播はり磨まの国くに風ふ土ど記き』によれば、大おお三み間ま津つ日ひ子この命みことが当地に館を建設した際、大鹿の鳴くのを聞いて「荘し鹿かも鳴くかも」と言ったことが地名の由来とされている。
『播州円えん教ぎよう寺じ記』には、一〇〇二(長保四)年、花か山ざん法皇が書写山参詣のために飾磨津で下船したことが記録されている。それだけ整備の行き届いた港だったのだ。
 かの豊臣秀吉も、羽柴を名乗っていた時期に、四国からの船の積み荷の引き渡しに飾磨津を指定している。管理もよかったのだろう。
 江戸時代に入ると、姫路城下と新開削の運河による水運が通じて、藩の外港の役を担ったのも飾磨津だった。
 こうして、海岸沿いの地形を活かして発展した飾磨の歴史を見てみると、神話時代からの地名よりも、『古代地名語源辞典』(東京堂出版)の記述のほうに信しん憑ぴよう性が出てくる。
 それによると、地名は地形から付けられることも多いが、この飾磨も、砂洲や砂丘のある場所を「州す処か」といったのが訛なまったという説もある。
「すか」の発音が「しか」に転てん訛かしたのならば、「しか」と「鹿」の同音を起源とする説にも納得がいく。
 

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03/05 09:50