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渡良瀬川(わたらせがわ)
日期:2025-04-21 11:16  点击:258
渡良瀬川(わたらせがわ) (栃木県日光市)
   日光開祖の勝道上人が命名した「渡るに良い瀬」
 
 栃木県日光市にある「渡良瀬」という地名、これはいったい何を「わたらせる」のか、「わたらせない」のか、なんとも気になる地名である。
 そもそも、地名の意味は「渡るに良い瀬」という意味だ。そのままといってしまえばそれまでだが、「浅い川なので渡るにはとても安全でよいところですよ」という意味なので、冒頭の疑問は、「わたらせる」ということだったと一応の解決をみる。
 ところがこの地名、じつは日光開祖の勝しよう道どう上人によって命名されたのだという。
 あの森高千里の曲でも有名になった渡良瀬橋は実在する橋だが、その橋が架かかっている「渡良瀬川」は、そもそも先にあった渡良瀬という地名にちなんで付けられた名称である。
 この渡良瀬川は、かつては太ふと日い川と呼ばれ、千年前には現在と違うルートを流れていた。江戸時代に、徳川家康が埼玉地方の平野の開発に着手して、船による東北地方との経済交流、そして、江戸を守る外壁になるという目的から、利根川の川筋を、渡良瀬川、毛け野ぬ川(鬼き怒ぬ川)、常陸利根川と合流させて東へ変える工事をさせた。
「東遷」というこの大工事では、膨大な開発計画を伊那忠次という人物が担い、伊那家は三代にわたってこの事業に取り組み、完成させた。
 いまでは、渡良瀬川は利根川の支川ということになってしまっているが、昔はまったく違って、利根川と平行するように流れていたという。もし、家康が東遷をおこなわなかったら、関東地方の川の流れは現在とはまったく違っていたかもしれない。

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