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狙われた国民新聞~日比谷焼き討ち事件
日期:2015-10-24 14:11  点击:719
 日露戦争では、目いっぱい戦っていた日本軍はグロッキー寸前でした。もうちょっとでダウンするところで、ロシアが講和に応じてくれたので助かったのです。仲裁してくれたのは、アメリカのルーズベルト大統領でした。
 
 ところが、政府も新聞もそれらを正直に国民に明かさず、新聞も調子のいい記事ばかりを書いていました。ポーツマス会議に臨んだ小村寿太郎は、ろくなものをもらえなかったから、帰国しても東京駅に降りることができず、横浜あたりでそうっと降りたといいます。
 
 焼き討ち事件が起こったのはそれからです。狙われたのは、徳富蘇峰が主宰する国民新聞。なぜ国民新聞がねらわれたかというと、ほんとうの記事を書いたからです。国民新聞だけが、講和条約を妥当なものだとして賛成したからです。ほかの新聞は、内実を知っていながら書かなかった。
 
 だから、国民は日本の軍隊は決して負けないものと思い込んでしまったわけです。結局、それが政府と軍部を困らせることになってしまったのです。

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