日语学习网
第36章 誤算 The Flaw in the Plan(22)
日期:2023-08-16 15:20  点击:324
 校長室の入口を護衛ごえいするガーゴイル像は、ハリーが最後に見たあと、撃うたれて横にずれていた。横に傾いて、少しふらふらしている様子で、もう合言葉もわからないのではないかとハリーは思った。

「上に行ってもいいですか」

ハリーはガーゴイルに聞いた。

「ご自由に」

ガーゴイル像がうめいた。

三人はガーゴイルを乗り越えて、石の螺ら旋せん階かい段だんに乗り、エスカレーターのようにゆっくりと上に運ばれていった。階段のいちばん上で、ハリーは扉とびらを押し開けた。

石の「憂いの篩」が、机の上のハリーが置いた場所にあった。それを一目見たとたん、耳を劈つんざく騒音が聞こえ、ハリーは思わず叫さけび声を上げた。呪のろいをかけられたか、死し喰くい人びとが戻ってきてヴォルデモートが復活したか、と思ったのだ――。

しかしそれは、拍はく手しゅだった。周り中の壁かべで、ホグワーツの歴代校長たちが総立ちになって、ハリーに拍手していた。帽子ぼうしを振り、ある者は鬘かつらを打ち振りながら、校長たちは額がくから手を伸ばし、互いの手を強く握りしめていた。描かれた椅い子すの上で飛び跳ねて踊おどっていた。ディリス・ダーウェントは人目もはばからず泣き、デクスター・フォーテスキューは旧式のラッパ型補ほ聴ちょう器きを振り、フィニアス・ナイジェラスは、持ち前の甲かん高だかい不快な声で叫んでいた。

「それに、スリザリン寮りょうが果たした役割を、特とく筆ひつしようではないか 我らが貢こう献けんを忘れるなかれ」

しかしハリーの目は、校長の椅子のすぐ後ろに掛かかっているいちばん大きな肖しょう像ぞう画がの中に立つ、ただ一人に注がれていた。半月形のメガネの奥から、長い銀色の顎あごひげに涙が滴したたっていた。その人からあふれ出てくる誇ほこりと感謝の念は、不ふ死し鳥ちょうの歌声と同じ癒いやしの力でハリーを満たした。

やがてハリーは両手を挙げた。すると肖像画たちは敬意けいいを込めて静かになり、微笑ほほえみかけたり目を拭ぬぐったりしながら、耳を澄すましてハリーの言葉を待った。しかしハリーは、ダンブルドアだけに話しかけ、細さい心しんの注意を払って言葉を選んだ。疲れ果て、目もかすんでいたが、最後の忠告ちゅうこくを求めるために、ハリーは残る力を振りしぼった。


    自从哈利上次来过之后,看守校长办公室入口的石兽已被撞到一边。它歪在那里,看上去有点被打晕了,哈利不知道它还能不能听得懂口令。
    “我们可以上去吗?”他问石兽。
    “请便。”石兽哼哼着说。
    他们从它身上爬过,登上像自动扶梯一样缓慢上升的螺旋形石梯。到了顶上,哈利把门推开了。
    他刚瞥见冥想盆还像他上次离开时那样放在桌上,突然一 阵震耳欲聋的声音惊得他失声大叫,以为遭遇了魔咒,或是食死徒卷土重来了,或是伏地魔死而复生了——
    原来是欢呼声。周围的墙上,霍格沃茨历届男女校长全体起立,对着哈利鼓掌,他们有的在挥舞帽子,有的在挥舞假发 ,在画框间冲来冲去,互相紧紧地握手。他们在画里的椅子上 又蹿又跳,戴丽丝·德文特毫不掩饰地哭着,德克斯特·福斯科使劲地挥动他的助听筒,菲尼亚斯·奈杰勒斯用他高亢的尖声大喊:“请注意斯莱特林学院也起了作用!别忘记了我们的贡献!”
    可是,哈利的眼睛只看着校长座椅后面那幅最大的肖像: 眼泪从半月形镜片后面流进长长的银白色胡须里,那张脸上流 露出的骄傲和感激像凤凰的歌声一样,使哈利的内心充满慰藉 。
    最后,哈利举起两只手,所有的肖像都恭敬地沉默下来, 擦擦眼睛,面带微笑,热切地等着他开口。但他的话是对邓布利多说的,而且格外仔细地斟词酌句。他虽然精疲力竭,两眼模糊,但必须再努一把力,寻求最后一个忠告。

分享到:

顶部
05/19 00:14