[白文]14.子曰、不在其位、不謀其政。
[書き下し文]子曰く、その位に在らざれば、その政を謀らず。
[口語訳]先生が言われた。『権限と責任のある地位にいないのであれば、政治のことを議論しても始まらない。』
[解説]リアリストである孔子は、政治的な議論を有効なものにするためには、その議論の結果を実際の政治の場で活かせるだけの身分・地位・官位がなければならないと考えていたのかもしれない。しかし、これと矛盾する在野の政治活動を肯定する孔子の主張もあるため、リアリストとしての孔子の一面を示唆する発言と受け取るべきだと考える。