【西行】
(さいぎょう)
平安末期?鎌倉初期の歌人、僧。俗名佐藤義清(のりきよ)。法名円位。西行は号。鳥羽院下北面の武士として仕えたが、二三歳で出家。生涯にわたって旅が多く、旅の体験を通して自然と心境とを詠み、独自の詠風を築いた。歌集に「山家集」「聞書集」「聞書残集」、自歌合に「御裳濯河(みもすそがわ)歌合」「宮河歌合」、歌論書に「西行談抄」がある。「新古今和歌集」には九四首の最多歌数を占める。(一一一八~九〇)