【吉田兼好】
(よしだ‐けんこう)
鎌倉後期から南北朝時代の歌人。俗名は卜部兼好(かねよし)。二条派。堀河具守の家司(けいし)となり、宮廷に出仕して蔵人?左兵衛佐に至ったが、のち出家。随筆「徒然草」に、その哲学的?宗教的人生観を展開する。和歌四天王の一人と称せられ、「兼好自撰家集」がある。なお、卜部家が吉田を称するようになったのは後の時代であるから、「吉田兼好」は近世以降の俗称と考えられる。(一二八三頃~一三五二頃)