妙技
広笑府
ある人が息子にいいつけた。
「一言一動、みな先生のなさるとおりにするのだぞ」
その後、息子は先生のお供をして行って陪食することになった。そのとき息子は父親のいいつけを思い出し、先生が食べれば食べ、先生が飲めば飲み、先生が体をちぢめれば体をちぢめた。先生がそれに気づいて思わず笑いだし、箸を置いてぷっと吹き出したところ、息子はうまくまねをすることができず、お辞儀をしてあやまった。
「先生のその妙技は、まだわたくしにはとてもまねられません」






