袋
笑府
ある男、金を持って市場へ米を買いに行ったが、人ごみの中で金の袋を落してしまって、すごすごと帰ってきた。そして妻にいった。
「今日は市場がひどくこんでいてね、袋を落した人もずいぶんいたようだ」
「まさか、あなたも落したのではないでしょうね」
「あのこみようでは、天下の豪傑だってどうすることもできないよ」
「やっぱり落したのね。それで、お金の方は?」
「それは大丈夫だよ。袋の口をしっかりと縛っておいたから」






