無精(ぶしよう)
笑禅録・笑府
泥棒がある家へ押し入ったが、貧乏な家で何一つ取る物がない。そこで戸をあけたままで出て行こうとすると、貧乏人が寝床の上から呼びとめて、
「おい、君、戸を閉めて行ってくれよ」
という。泥棒が、
「なんて無精なやつだ。だからおまえの家にはなんにもないんだ」
というと、その男のいうには、
「一生懸命に働いたところで、おまえに盗まれるんじゃつまらんからな」






