証人
笑府
ある男、靴も靴下も、ひどく破れたのをはいている。
さて、その靴と靴下とが口論をしだした。靴は靴下がわるいといい、靴下は靴がわるいといって互いにゆずらず、とうとう神様のところへ訴え出た。神様は裁きをつけかね、証人として足の踵(かかと)を喚問した。すると踵がいった。
「わたくしは、これまでずっと外へ追い出されておりましたので、何も存じません」






