曲取(きよくど)り
笑林広記
貧乏な夫婦がいた。三度の飯も食えず、空腹をかかえたまま寝たが、女房がしきりになげくので、亭主は、
「まあ、そうなげくな。今夜はひとつ、三度つづけて曲取りをして、三度の飯のかわりにしようじゃないか」
女房は承知し、そして疲れて眠った。
さて翌朝起きようとすると、目はかすみ、頭はふらつき、足もともおぼつかない。亭主はよろよろと立ちあがりながら女房にいった。
「こいつは豪勢だ。飯のかわりどころか、酒のかわりにもなる!」






