喜郎(きろう)
笑府
結婚の初夜、新婦に月のものがはじまった。新郎がたわむれて、
「これでもし男の子ができたら、喜郎(おめでたの子)という名前をつけよう」
といい、そのまま一儀を行なった。
翌朝、新郎の脱いでおいた頭巾が風で下に落ちた。新婦はそれを見ると、付添の老婆をふり返って、思わず口をすべらせた。
「婆や。喜郎のお父さまの頭巾を拾っておくれ」






