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白い雲(2)
日期:2022-11-14 00:02  点击:206

磁石じしゃくに、電気でんきをかけると、つよくなるってほんとう?」
としちゃんは、小山こやまのいったことをよっちゃんにききました。よっちゃんは、としちゃんよりは、一ねんうえくみです。
「ほんとうさ、電車でんしゃとおったすぐあとへ、レールに磁石じしゃくをつけると、電気でんきがかかって、つよくなるのだよ。ぼくたち、これからいくのだが、きみもいかない?」と、よっちゃんは、いいました。
「レールに、磁石じしゃくをつけるの?」
ごろ、おかあさんに、電車道でんしゃみちへいって、あそんではいけないと、かたくいいきかされているので、それがあたまかぶと、としちゃんは、どうしようかと返事へんじまよいました。
「すぐ、レールにつけなければ、だめなんだよ。ぼくたち、冒険ぼうけんをして、電気でんきをかけにいくのさ。」
たけちゃんと?」
「ああ、あまりちいさいものは、あぶないけど、きみもいっしょにおいでよ。」と、よっちゃんは、すすめました。
もし、おかあさんにれたら、しかられるとおもったが、よっちゃんが、
「かつさんだって、くるのだから。」といったので、弱虫よわむしおもわれては、いけないとおもって、
ぼくもいく。」と、としちゃんは、約束やくそくしました。そして、ポケットから、おおきな磁石じしゃくして、ながめていますと、
「おせ、おおきいのだね。これに電気でんきをかけたら、ものすごくなるよ。てつびんでも、なんでもげるだろう。だけど、あかいところがはげているから、じきにちからよわくなってしまうね。でも、おおきくて、すてきだなあ。」
よっちゃんは、としちゃんの磁石じしゃくて、うらやましがりました。そして、って、つくづくとながめていました。
午後ごごから、おおぜいで電車道でんしゃみちかけたのです。かれらは震動しんどうして、電車でんしゃ通過つうかするたびに、していっては、レールにめいめいの磁石じしゃくてていました。そのあいだおんな子供こどもたちは、ひだりみぎ見張みはっていました。
とおくからトラックや、オートバイのかげえると、
「あっちから、きた!」と、注意ちゅういをしました。
みんなが、いつもあそはらっぱへもどってきてから、磁石じしゃく試験しけんをしてみたけれど、そのちからには、まえとすこしのわりもなかったのです。よっちゃんや、たけちゃんの磁石じしゃくは、やはりとしちゃんのおおきな磁石じしゃくよりは、ずっとちからつよかったのでした。
晩方ばんがたとしちゃんは、ラジオのおじさんのところへきました。そして、電車でんしゃのレールから、電気でんきったはなしをしました。
いろくろい、くちひげのえたおじさんは、をまるくして、としちゃんのはなしをきいていましたが、
「あぶないな、あやまってひかれでもしたら、どうするつもりだ。なんで、そんなことで電気でんきれるものか。どれ、おじさんが、磁石じしゃく電気でんきをかけてやるから、もう、あぶないまねをしてはいけないぜ。」と、さとしました。
おじさんは、ラジオの針金はりがねをぎりぎりととしちゃんの磁石じしゃくきました。つぎに、その二ほんせんはし電池でんち端子たんしむすびつけました。すると、電流でんりゅうつうじて、あおい、うつくしいが火花ひばなりはじめました。
「ああ、これぐらいでいいだろう。これなら、たくさん砂鉄さてついつくぜ。」と、ひとのよいおじさんは、わらって、磁石じしゃくとしちゃんにわたしてくれました。

 


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11/17 16:25