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小さな妹をつれて(2)
日期:2022-11-23 23:58  点击:302
 


いいお天気てんきで、日曜日にちようびです。もう、学校がっこうは二、三日前にちまえから、はじまっていました。ごようがあっても、二郎じろうちゃんは、そとあそびにたぎりかえってきません。新学年しんがくねんから、勉強べんきょうをするといいながら、しかたのないだとおかあさんはさがしにそとられました。
春風はるかぜいて、たこのうなりがきこえています。おかあさんは、
二郎じろうは、ここらにいませんか。」と、あそんでいる子供こどもにおきになりました。
二郎じろうちゃんは、さっきゆうちゃんとはらっぱのほうへいったよ。」と、子供こどもは、こたえました。
どこかのにわいているはなが、往来おうらいまでながれてきます。自転車じてんしゃは、ひかりをかがやかしてはしっていきました。はらっぱには、子供こどもがたくさんあそんでいました。おかあさんは、どの子供こどもても、自分じぶんえたのです。ズボンをみじかくはいて、あしがすらりとして、帽子ぼうしよこにかぶっている十さい前後ぜんご子供こどもたちばかりであります。また、おかあさんは、
二郎じろうはいませんか。」と、おきになりました。
「いませんよ。ゆうちゃんのおうちへいったのでない。」と、一人ひとり子供こどもが、おしえてくれました。
「ありがとうよ。」
かあさんは、かえりかけながら、おとなりゆうちゃんのいえおもしました。いまゆうちゃんのおかあさんは、おさんをして、まだとこについていられました。先日せんじつ、おみまいにいくと、ゆうちゃんのいもうとの、ちいさなみいさんが、
二郎じろうちゃんのおばさん、ここ、ここ。」といって、無理むり二郎じろうちゃんのおかあさんをたんすのまえへつれてきました。
「うん、うん。」と、ひきだしをけろというのであります。すると、ているゆうちゃんのおかあさんは、
「みいのおきなあかいおべべが、はいっているというのですよ。」と、おっしゃいました。
「まあ、みいちゃんのあかいおべべが。」
あかちゃんのおべべよりも、きれいだといっていただきたいのですよ。おくさん、どうかあけててやってください。」と、ゆうちゃんのおかあさんが、いわれました。
二郎じろうちゃんのおかあさんは、たんすをけて、みいちゃんの、きれいなおべべをごらんになりました。
「きれいな、いいおべべですこと。」と、二郎じろうちゃんのおかあさんが、おほめになりました。
「みいおべべ。」と、みいちゃんは、しきりにいって、こんどは、これをきせてくれというのです。しかし、それは単衣物ひとえものでありました。
二郎じろうちゃんのおかあさんは、そのときの無邪気むじゃきなみいちゃんのようすをおもして、ひとりほほえみながら、あるいていられました。
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