「豊かに葦(あし)が生い茂っていて、五百年も千年も秋の稲穂の実りある国は、大国主ではなく、私の子のアメノオシホミミ(正勝吾勝勝速日天忍穂耳命)が治めるべきじゃないの?」
と思いついたらしく、彼女はアメノオシホミミを高天原から地上へ遣わしになりました。
アメノオシホミミが天浮橋(あめのうきはし)に立ち、地上の様子を覗いてみたところ、地上はやたら騒がしいところのように見えました。すぐに彼は高天原に戻り、アマテラスに不平を訴えました。
「あんな騒がしい国はイヤだ」
アマテラスとタカミムスビは、天安河原(あまのやすかわら?写真参照)に神々を集め、知恵の神であるオモイカネ(思金神)にも、
「地上の国は私の子が治めるべき国よ! でもそこには乱暴な神がうじゃうじゃいると思ってるみたいなの。どの神を高天原から派遣して、あいつらを大人しくさせたらいいと思う?」
と尋ねてアイデアを出させました。