【意味】 虻蜂取らずとは、欲を出しすぎて同時にいくつも狙うと、結局取り逃がして何も得られないことのたとえ。
【虻蜂取らずの語源・由来】 虻蜂取らずは、「虻も取らず蜂も取らず」が簡略化された語。 クモの巣を張ったクモが、虻がかかったのを見て取りに行こうとしたところ、蜂もクモの巣にかかったので虻を放っておいて蜂を取りに行く。 すると、虻が逃げようとするので、また虻の方に行くと蜂が逃げようとする。 あちこちしているうちに、虻にも蜂にも逃げられてしまい、結局どちらも取れなくなってしまうことから、ひとつのことに専念すれば良いのに、同時にいくつかのものを狙ったために何も得られず、失敗することのたとえとなった。 「虻蜂取らず鷹の餌食」や「虻蜂取らず蚊の餌食」などと後に続くことわざもあるが、これらは失敗した上、更に損することを強調したもので、元々は「虻蜂取らず」である。