「感謝される文章」より「感動できる文章」のほうが、心に残る。 | 人の才能を伸ばす30の褒め方
私はときどきお客様に「たくさんの言葉をありがとうございます」という感謝のお便りをいただくことがあります。
これはこれでとても嬉しいものです。
自分の書いた文章がどこかの誰かの役に立っているということに、私はとても嬉しく思います。
その一方で「読んでいて感動しました。元気になりました」という「喜び」を伝えてくれるほうがさらに嬉しく感じます。
「感謝」より「喜び」のほうが、より大きな「感動」が含まれているからです。
「人の心を動かす」ということは、簡単そうでなかなか難しいものです。
お世話をして感謝をすることであれば人の手によって簡単にできてしまいます。
しかし、人の心だけは直接に触れることも触ることもできません。
そんな心を動かすことができたというときは、いつも以上に私も感動し喜びがあるのです。
私は今、単に感謝されることから、さらにその1歩先へ進んだ「人に感動を与える文章」を目指しています。
単に説明書のような無味乾燥のような話だけは避けたい。
たとえばパソコンの説明書は、書いている内容はたしかに正しいのですが、読んでいても面白くないし感動もありません。
正しいことは正しいけれど、感動がないので心に残りません。
同じ説明書でも、中には本人の実体験が盛り込まれ、失敗談を通した説明で人の心に訴えかけていきたいのです。
「これは大変だ!」と驚きを感じたり「へえ」という感動があったり、涙が自然と出てくる文章が人の心に残っていくのです。