一度に1つ以上の話をしない。 | コミュニケーション能力が向上する30の方法
ボールが一度に2つ飛んでくると、キャッチできなくなります。
3個であればなおさらです。
キャッチボールのときは、一度に投げるボールは、1個だけです。
2個も3個もボールを投げては、当然ですが、相手は受け取れません。
たくさん投げれば、たくさん受け取ってくれると思っている人がいますが、とんでもない話です。
たくさん投げれば投げるほど、何も受け取れなくなります。
コミュニケーションでも同じです。
「こうしたほうがいい。ああしたほうがいい」と、一度にたくさんの話をする人がいます。
先輩からの話や、先生のお説教など、口にする側は相手のことを思って言っているのでしょう。
たくさん教えてあげるほうが、相手もたくさん身につくと思っています。
しかし、受け取る側にしてみれば、これほど受け取りにくいこともありません。
たくさんの話を一度にされてしまうと、頭の中で整理ができなくなり、何が言いたかったのかが分からなくなります。
だから話が分かりづらく、1つも身につかないということになってしまうのです。
私はHappyLifeStyleで知恵を紹介するときには、一度に1つずつというルールを守って話をするようにしています。
現に今ここでお話をしている内容でさえ「一度に2つ以上の話をしない」という1つのテーマに絞ってお話をしています。
本当は「あれも大切。これも大切です」と、一度にいくつも話をしたいところです。
しかし、そうしたところで、たくさんの話で入り乱れてしまい、めちゃくちゃになります。
分かりやすい話の仕方は、一度に1つのテーマで話をすることです。
言いたいことを一点に絞り、そのことだけに集中します。
ほかに言いたいことがあっても我慢して、相手が身につくことを最優先に1つだけに的を絞ります。
HappyLifeStyleの文書が読みやすいとよく言われますが、理由は、一度に1つの話しかしていないからです。
キャッチボールでいうボールを1つしか投げないという当たり前のルールを守っているからです。
一度に3個も4個もたくさん投げるほど、相手もたくさん受けることができると思うのは大間違いです。
たくさん受け取れるどころか、1つも受け取れなくなってしまうのです。