敬語には、自分・相手・第三者のことを指す呼称があり、一般の名詞とは区別して一人称(自称)・二人称(対象)・三人称(他称)と呼ばれています。
一人称の敬語は、自分のことをへりくだって呼ぶ謙譲語です。その中には、自分のことだけでなく、自分の属する企業・団体を指す言葉も含まれます。「弊社」などはその代表的なものであり、会話の中でも使用されます。しかし、大半は文書上だけで使う書き言葉です。
二人称の敬語は、相手に対し敬意を払って使う尊敬語です。個人や企業・団体に対して使う接頭語の「貴」を付けた二人称代名詞が非常に多く存在します。また、人を指す一般の名詞に通常「様」を付けて呼ばれる代名詞的な呼称も多数あります。
三人称の敬語は、話題の人物に敬意を払って使う尊敬語です。二人称で代名詞的に使われる呼称のほとんどが、三人称の敬語としても用いられます。