氏名,住所,身分などを記した社交用の紙片。ヨーロッパでは,17世紀から18世紀にかけて,トランプのカードの裏に氏名を書いて名刺として用いることがあった。18世紀中ごろには名刺がつくられるようになった。縁に装飾模様を印刷したカードで,氏名は中央の余白に手書きで記入した。やがて,カード一面に繊細な銅版画をデザインしたものが現れた。19世紀に入るころから,氏名のみを印刷したものが用いられるようになった。名刺はこまかい約束ごとにもとづき,食事に招かれたり,引越し,祝い,お悔みなどの際に用いられた
名刺