「ずっと話そうと思ってたんだけどね、シリウス、客きゃく間まの文ふ机づくえに何か閉じ込められているの。しょっちゅうガタガタ揺ゆれているわ。もちろん単なる『まボねガ妖ー怪ト』かもしれないけど、出してやる前に、アラスターに頼んで見てもらわないといけないと思うの」
「お好きなように」シリウスはどうでもいいというような口調だった。
「客間のカーテンは噛かみつき妖よう精せいのドクシーがいっぱいだし」ウィーズリーおばさんはしゃべり続けた。「明日あたりみんなで退治たいじしたいと思ってるんだけど」
「楽しみだね」シリウスが答えた。ハリーは、その声に皮肉ひにくな響ひびきを聞き取ったが、他の人もそう聞こえたかどうかはわからなかった。
ハリーの向かい側で、トンクスが、食べ物を頬張ほおばる合間あいまに鼻の形を変えて、ハーマイオニーとジニーを楽しませていた。ハリーの部屋でやって見せたように、「痛いっ」という表情で目をぎゅっとつぶったかと思うと、トンクスの鼻が膨ふくれ上がってスネイプの鉤鼻かぎばなのように盛もり上がったり、縮んで小さなマッシュルームのようになったり、鼻の穴からわっと鼻毛が生はえたりしている。どうやら、食事のときのお馴な染じみの余よ興きょうになっているらしく、まもなくハーマイオニーとジニーが、お気に入りの鼻をせがみはじめた。
「豚ぶたの鼻みたいの、やって。トンクス」
トンクスがリクエストに応こたえた。目を上げたハリーは、一いっ瞬しゅん、女性のダドリーがテーブルの向こうから笑いかけているような気がした。
“小天狼星,我一直想告诉你,客厅的那张写字台里面关着什么东西,它不停地摇晃,发出咯啦啦的声音。也许只是一个博格特,但我想我们还是先请阿拉斯托来看看再把它放出来。”
“随便吧。”小天狼星兴味索然地说。“还有,那儿的窗帘里都是狐猸子,”韦斯莱夫人接着说道,“我想明天我们得想办法把它们处理一下。” “我正巴不得呢。”小天狼星说。哈利听出了他声音里的讽刺意味,但不知道其他人有没有听出来。
在哈利对面,唐克斯一边吃饭一边给她的鼻子变形,逗赫敏和金妮开心。每次她都紧紧地闭上眼睛,露出她在哈利卧室里时露出的那种痛苦表情,她的鼻子忽而肿胀得像鸟嘴一样,看上去活脱脱是斯内普的鼻子,忽而又缩回去,变成圆球蘑菇一般大小,然后每个鼻孔里都冒出一大堆鼻毛。这显然是吃饭时的固定娱乐节目,因为很快赫敏和金妮就要求她变出她们最喜欢的鼻子。
“变出一只猪鼻子来,唐克斯。”
唐克斯照办了,哈利抬起头,刹那间,他还以为一个女达力正隔着桌子朝他咧嘴微笑呢。