ロンがテーブルに突つっ伏ぷして、大笑いした。
「マンダンガス、あなたの商売の話は、もうこれ以上聞きたくありません。もう結構けっこう」ウィーズリーおばさんが厳きびしい声で言った。
「ごめんよ、モリー」マンダンガスが涙を拭ぬぐい、ハリーにウィンクしながら謝あやまった。「だけンどよぅ、もともとそのヒキガエル、ウィルのやつがウォーティ・ハリスから盗んだんだぜ。だから、おれはなンも悪いことはしちゃいねえ」
「あなたが、いったいどこで善悪を学んだかは存ぞんじませんがね、マンダンガス、でも、大切な授じゅ業ぎょうをいくつか受け損そこねたようね」ウィーズリーおばさんが冷たく言った。
フレッドとジョージはバタービールのゴブレットに顔を隠し、ジョージはしゃっくりしていた。ウィーズリーおばさんは、立ち上がってデザートの大きなルバーブ・クランブルを取りに行く前に、なぜかいやな顔をして、シリウスをちらりと睨にらみつけた。ハリーは名な付づけ親おやを振り返った。
「モリーはマンダンガスを認めていないんだ」シリウスが低い声で言った。
「どうしてあの人が騎き士し団だんに入ってるの」ハリーもこっそり聞いた。
「あいつは役に立つ」シリウスが呟つぶやいた。「ならず者を全部知っている――そりゃ、知っているだろう。あいつもその一人だしな。しかし、あいつはダンブルドアに忠ちゅう実じつだ。一度危ないところを救われたから。ダングのようなのが一人いると、それなりに価値がある。あいつはわたしたちの耳に入ってこないようなことを聞き込んでくる。しかし、モリーは、あいつを夕食に招しょう待たいするのはやりすぎだと思ってる。君を見張るべきときに、任務にんむを放ほったらかしにして消えたことで、モリーはまだあいつを許していないんだよ」