「それで」マクゴナガル先生が突然挑みかかった。「本当なのですか」
「本当って、何が」そんなつもりはなかったのに乱暴らんぼうな言い方をしてしまい、ハリーは丁寧ていねいな言葉をつけ加えた。「ですか マクゴナガル先生」
「アンブリッジ先生に対して怒ど鳴なったというのは本当ですか」
「はい」ハリーが言った。
「嘘うそつき呼ばわりしたのですか」
「はい」
「『例のあの人』が戻ってきたと言ったのですか」
「はい」
マクゴナガル先生は机の向こう側に、ハリーにしかめ面を向けながら座った。それからやおら言った。「ビスケットをおあがりなさい、ポッター」
「おあがり――えっ」
「ビスケットをおあがりなさい」先生は気き短みじかに繰くり返し、机の書類の山の上に載のっているタータンチェック模様もようの缶かんを指差した。「そして、お掛かけなさい」
前にもこんなことがあった。マクゴナガル先生から鞭打むちうちの罰則ばっそくを受けると思ったのに、グリフィンドールのクィディッチ・チームメンバーに指名された。ハリーは先生と向き合う椅子に腰掛こしかけ、生しょう姜がビスケットを摘つまんだ。こんどもあのときと同じで何がなんだかわからず、不ふ意い打うちを食らったような気がした。
マクゴナガル先生は手紙を置き、深刻しんこくな眼差しでハリーを見た。
「ポッター、気をつけないといけません」
ハリーは口に詰つまった生姜ビスケットをゴクリと飲み込み、先生の顔を見つめた。ハリーの知っているいつもの先生の声ではなかった。きびきびした厳きびしい声ではなく、低い、心配そうな、そしていつもより人間味のこもった声だった。
“怎么回事?”麦格教授突然厉声对他说,“这是真的吗?”
“什么是真的?”哈利问,语气咄咄逼人,他本来不想这样的。“教授?“他又找补了一句,努力使声音听上去礼貌一点儿。
“你真的冲乌姆里奇教授大吼大叫啦?”
“是的。”哈利说。
“你说她是个骗子啦?”
“是的。”
“你告诉她那个连名字都不能提的魔头回来啦?”
“是的。”
麦格教授在她的书桌后坐了下来,紧皱眉头望着哈利。然后她说:“吃一块饼干吧,波特。”
“吃——什么?”
“吃一块饼干,”她不耐烦地又说了一遍,指着桌上一堆文件上的一只方格图案的饼干盒,“坐下吧。”
以前曾经有过一次,哈利原以为要被麦格教授狠狠教训一顿,结果却被她选进了格兰芬多学院的魁地奇球队。此刻他坐进她对面的椅子里,自己拿了一块生姜蝾螈饼干,感觉就像那次一样迷惑不解,不知所措。
麦格教授放下乌姆里奇教授的便条,非常严肃地望着哈利。
“波特,你需要小心啊。”
哈利咽下嘴里的生姜蝾螈饼干,不解地瞪着她。她的语气跟他以前所熟悉的完全不同。不再那么敏捷、干脆和严厉,而是低沉的、忧心忡忡的,似乎比平常更有人情味。