ハリーは、スネイプより憎にくらしい先生がこの世に存在するとは考えたこともなかった。しかし、グリフィンドール塔とうに戻りながら、手強てごわい対たい抗こう者しゃがいたと認めないわけにはいかなかった。邪悪じゃあくなやつめ。八階への階段を上りながらハリーはそう思った。あいつは邪悪で根性曲がりで狂ったクソ婆ばばぁ――。
「ロン」
階段の一番上で右に曲がったとき、ハリーは危あやうくロンとぶつかりそうになった。ロンが「ひょろ長ラックラン」の像の陰かげから、箒ほうきを握にぎってこそこそ現れたのだ。ハリーを見るとロンは驚おどろいて飛び上がり、新品のクリーンスイープ11号を背中に隠そうとした。
「何してるんだ」
「あ――なんにも。君こそ何してるの」
ハリーは顔をしかめた。
「さあ、僕に隠すなよ こんなところになんで隠れてるんだ」
「僕――僕、どうしても知りたいなら言うけど、フレッドとジョージから隠れてるんだ」ロンが言った。「たったいま、一年生をごっそり連れてここを通った。また実験じっけんするつもりなんだ。だって、談だん話わ室しつじゃもうできないだろ。ハーマイオニーがいるかぎり」
ロンは早口で熱っぽくまくし立てた。
「だけど、なんで箒を持ってるんだ 飛んでたわけじゃないだろ」ハリーが聞いた。
「僕――あの――あの。オッケー、言うよ。笑うなよ。いいか」ロンは刻々こくこくと赤くなりながら、防ぼう衛えい線せんを張った。「僕――僕、グリフィンドールのキーパーの選抜せんばつに出ようと思ったんだ。こんどはちゃんとした箒を持ってるし。さあ、笑えよ」
「笑ってないよ」ハリーが言った。ロンがキョトンとした。
哈利以前认为,他不可能恨世界上的哪个老师比恨斯内普更厉害,可是当他走回格兰芬多的塔楼时,他不得不承认为斯内普找到了一位强有力的竞争对手。这个女人是歹毒的,他一边爬上通往八楼的楼梯一边想着,她是一个邪恶的、变态的、疯狂的老——
“罗恩?”
他走到楼梯顶上,向右一转,差点儿撞到了罗恩身上。罗恩鬼鬼祟祟地藏在瘦子拉克伦的雕像后面,手里抓着他的飞天扫帚。罗恩看见哈利时惊得跳了起来,赶紧把他那把崭新的横扫11藏到背后。
“你在做什么?”
“嗯——没什么。你在做什么?”
哈利朝他皱起眉头。
“行了,快告诉我吧!你藏在这里搞什么鬼?”
“我——我在躲弗雷德和乔治,如果你一定要知道的话。”罗恩说,“他们刚和一群一年级新生从这里走过去,我敢说他们又在新生身上试验那些玩意儿了。我是说,现在只要有赫敏在,他们就不能在公共休息室里做这件事了。”他慌乱地、滔滔不绝地说。
“可是你拿着你的扫帚做什么?你该不是在飞吧,嗯?”哈利问。
“我——嗯——嗯,好吧,我告诉你,可是不许笑话我,好吗?”罗恩提防地说,脸红得越来越厉害了,“我——我想,既然我有了一把体面的扫帚,我不妨去试试参加格兰芬多守门员的选拔。好了,你笑吧。”
“我没有笑。”哈利说。罗恩眨了眨眼睛。