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第24章 閉心術 Occlumency(16)

时间: 2023-06-08    进入日语论坛
核心提示:巨大な黒いドラゴンが、ハリーの前で後あと脚あし立だちしている。「みぞの鏡かがみ」の中から、父親と母親がハリーに手を振って
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巨大な黒いドラゴンが、ハリーの前で後あと脚あし立だちしている……。「みぞの鏡かがみ」の中から、父親と母親がハリーに手を振っている……。セドリック・ディゴリーが地面に横たわり、虚うつろに見開いた目でハリーを見つめている……。

「いやだあああああああ」

またしてもハリーは、両手で顔を覆おおい、両りょう膝ひざをついていた。誰かが脳みそを頭ず蓋がい骨こつから引っ張り出そうとしたかのような頭痛がした。

「立て」スネイプの鋭するどい声がした。「立つんだ やる気がないな。努力していない。自分の恐きょう怖ふの記憶きおくに、我輩の侵しん入にゅうを許している。我輩に武器を差し出している」

ハリーは再び立ち上がった。たったいま、墓場でセドリックの死体を本当に見たかのように、ハリーの心臓は激はげしく鳴っていた。スネイプはいつもより蒼あおざめ、いっそう怒っているように見えたが、ハリーの怒りには及ばない。

「僕――努力――している」ハリーは歯を食いしばった。

「感情を無にしろと言ったはずだ」

「そうですか それなら、いま、僕にはそれが難しいみたいです」ハリーは唸うなるように言った。

「なれば、やすやすと闇やみの帝てい王おうの餌食えじきになることだろう」スネイプは容赦ようしゃなく言い放はなった。「鼻先に誇ほこらしげに心をひけらかすバカ者ども。感情を制御せいぎょできず、悲しい思い出に浸ひたり、やすやすと挑ちょう発はつされる者ども――言うなれば弱虫どもよ――帝王の力の前に、そいつらは何もできぬ ポッター、帝王は、やすやすとおまえの心に侵入するぞ」

「僕は弱虫じゃない」ハリーは低い声で言った。怒りがドクドクと脈みゃく打うち、自分はいまにもスネイプを襲おそいかねないと思った。

「なれば証しょう明めいしてみろ 己おのれを支配するのだ」スネイプが吐はき出すように言った。「怒りを制せいするのだ。心を克よくせ もう一度やるぞ 構かまえろ、いくぞ『レジリメンス』」

ハリーはバーノンおじさんを見ていた。郵便ゆうびん受けを釘くぎづけにしている……百有余ゆうよの吸きゅう魂こん鬼きが、校庭の湖をスルスルと渡って、ハリーのほうにやって来る……ハリーはウィーズリーおじさんと窓のない廊下ろうかを走っていた……廊下の突つき当たりにある真っ黒な扉とびらに、二人はだんだん近づいて行く……ハリーはそこを通るのだと思った……しかし、ウィーズリーおじさんはハリーを左のほうへと導みちびき、石段を下りて行く……。

「わかった わかったぞ」

ハリーはまたしても、スネイプの研究室の床に四つん這ばいになっていた。傷きず痕あとにちくちくといやな痛みを感じていた。しかし、口を衝ついて出た声は、勝ち誇ほこっていた。再び身を起こしてスネイプを見ると、杖つえを上げたままハリーをじっと見つめていた。こんどは、どうやらスネイプのほうが、ハリーがまだ抗あらがいもしないうちに術を解といたらしい。

「ポッター、何があったのだ」スネイプは意味ありげな目つきでハリーを見た。

「わかった――思い出したんだ」ハリーが喘あえぎ喘ぎ言った。「いま気づいた……」

「何を」スネイプが鋭するどく詰問きつもんした。

ハリーはすぐには答えなかった。額ひたいをさすりながら、ついにわかったという目眩めくるめくような瞬しゅん間かんを味わっていた。

この何ヵ月間、ハリーは突き当たりに鍵かぎの掛かかった扉がある、窓のない廊下の夢を見てきたが、それが現実の場所だとは一度も気づかなかった。記憶きおくをもう一度見せられたいま、ハリーは、夢に見続けたあの廊下が、どこだったのかがわかった。八月十二日、魔法省の裁さい判ばん所しょに急ぐのに、おじさんと一いっ緒しょに走ったあの廊下だ。「神しん秘ぴ部ぶ」に通じる廊下だった。ウィーズリーおじさんは、ヴォルデモートの蛇へびに襲おそわれた夜、あそこにいたのだ。

ハリーはスネイプを見上げた。


  一条黑色的巨龙在他面前张牙舞爪——他的父母在魔镜中向他招手——塞德里克·迪戈里躺在地上,两眼无神地瞪着他——“不——!”他又跪在了地上,脸埋在手心里,脑子生疼,好像有人要把它从脑壳中抽出去一样。“起来!”斯内普厉声说,“起来!你没有做,没有努力,你让我看到你所害怕的记忆,等于在给我武器!”哈利站了起来,心脏怦怦狂跳,好像真的刚看到塞德里克死在墓地里一样。
  斯内普看上去比平常更苍白,更愤怒,尽管远不如哈利愤怒。“我——努——力——了。”他咬着牙说。“我叫你丢开感情!”“是吗?我现在觉得很难做到。”哈利吼道。
  “那你很容易被黑魔头利用!”斯内普残酷地说,“骄傲的、感情用事的傻瓜们,不会控制自己的感情,沉溺在悲伤的回忆中,让自己那么容易受刺激——一句话,软弱的人,他们在他的魔力面前不堪一击!他要侵入你的思想易如反掌,波特!”
  “我不软弱。”哈利低声说,他怒火中烧,觉得自己马上就有可能揍斯内普了。“那就证明它!控制自己!”斯内普训斥道,“克制你的怒气,管好你的大脑!我们再来!准备!摄神取念!”他看着弗农姨父把信箱钉死——一百个摄魂怪从湖上朝他飘来——他和韦斯莱先生在一条没有窗户的走廊上疾行——离走廊尽头的黑门越来越近——哈利想进去——但韦斯莱先生把他领向左边,走下石阶——“我知道了!我知道了!”
  他又扑倒在斯内普办公室的地上,伤疤针扎一般地痛,但从他嘴里发出的声音却是欢喜的。他撑起身子,看到斯内普手举魔杖瞪着他。这次斯内普好像没等哈利反抗就撤除了魔咒。“怎么回事,波特?”他盯着哈利问。“我看见——我想起,”哈利喘着气说,“我刚刚意识到——”“意识到什么?”斯内普厉声问。哈利没有马上回答,他揉着额头,还在回味那一刻令人目眩的顿悟——他几个月来经常梦见一条没有窗户的走廊,尽头有扇上锁的门,但从未意识到它是个真实的地方。现在回忆起来,他发现那就是他和韦斯莱先生8月12日赶往审判室时经过的那条走廊,它通向神秘事务司,韦斯莱先生就是在那儿被伏地魔的蛇咬伤的——他抬头望着斯内普。
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