「ドーリッシュ、愚おろかなことはやめるがよい」ダンブルドアがやさしく言った。「きみはたしかに優ゆう秀しゅうな闇やみ祓ばらいじゃ――いもり試験で全科目「オー・優ゆう」を取ったことを憶おぼえておるよ――しかし、もしわしを力ずくで、その――あー――連行するつもりなら、きみを傷きずつけねばならなくなる」
ドーリッシュと呼ばれた男は、毒気どくけを抜かれたような顔で、目を瞬しばたたいた。それから、再びファッジを見たが、こんどは、どうするべきか指示を仰あおいでいるようだった。
「すると」我に返ったファッジが嘲あざけるように言った。「おまえは、たった一人で、ドーリッシュ、シャックルボルト、ドローレス、それに私を相手にする心算しんさんかね え、ダンブルドア」
「いや、まさか」ダンブルドアは微笑ほほえんでいる。「あなたが、愚おろかにも無理やりそうさせるなら別じゃが」
「ダンブルドアは独ひとりじゃありません」マクゴナガル先生が、素早すばやくローブに手を突っ込みながら、大声で言った。
「いや、ミネルバ、わし独りじゃ」ダンブルドアが厳きびしく言った。「ホグワーツはあなたを必要としておる」
「何をごたごたと」ファッジが杖つえを抜いた。「ドーリッシュ、シャックルボルト かかれ」
部屋の中に、銀色の閃光せんこうが走った。ドーンと銃じゅう声せいのような音がして、床が震ふるえた。二度目の閃光が光ったとき、手が伸びてきて、ハリーの襟首えりくびをつかみ、体を床に押し倒した。肖しょう像ぞう画がが何枚か、悲鳴ひめいを上げた。フォークスがギャーッと鳴き、埃ほこりがもうもうと舞まった。埃に咽むせながら、ハリーは、黒い影が一つ、目の前にばったり倒れるのを見た。悲鳴、ドサッという音、そして誰かが叫さけんだ。「ダメだ」そして、ガラスの割れる音、バタバタと慌あわてふためく足音、呻うめき声……そして静せい寂じゃく。
ハリーはもがいて、誰が自分を絞しめ殺しかかっているのか見ようとした。マクゴナガル先生が、ハリーのそばに蹲うずくまっているのが見えた。ハリーとマリエッタの二人を押さえつけて、危害きがいが及ばないようにしていた。埃はまだ飛とび交かい、ゆっくりと三人の上に舞い降おりてきた。少し息を切らしながら、ハリーは背の高い誰かが近づいてくるのを見た。
“这么说,”福吉冷笑一声,恢复了常态,“你打算一个人对付德力士、沙克尔、多洛雷斯和我,是吗,邓布利多?”
“天哪,当然不是,”邓布利多笑着说,“除非你蠢到逼着我这么做。”
“他不是只有一个人!”麦格教授响亮地说,一只手伸进了长袍。