「よいな――心を閉じるのじゃ――」
しかし、ダンブルドアの指がハリーの肌はだを握にぎったとき、額ひたいの傷きず痕あとに痛みが走った。そして、ハリーはまたしても、恐ろしい、蛇へびのような衝しょう動どうが湧わいてくるのを感じた。――ダンブルドアを襲おそいたい、噛かみついて傷つけたい――。
「――わかるときがくるじゃろう」ダンブルドアが囁いた。
フォークスが輪わを描いて飛び、ダンブルドアの上に低く舞まい降おりてきた。ダンブルドアはハリーを放はなし、手を上げて不ふ死し鳥ちょうの長い金色こんじきの尾をつかんだ。パッと炎が上がり、ダンブルドアの姿は不死鳥とともに消えた。
「あいつはどこだ」ファッジが床から身を起こしながら叫さけんだ。「どこなんだ」
「わかりません」床から飛び起きながら、キングズリーが叫んだ。
「『姿すがたくらまし』したはずはありません」アンブリッジが喚わめいた。「学校の中からはできるはずがないし――」
「階段だ」ドーリッシュはそう叫ぶなり、扉とびらに向かって身を翻ひるがえし、ぐいと開けて姿が見えなくなった。そのすぐあとに、キングズリーとアンブリッジが続いた。ファッジは躊ちゅう躇ちょしていたが、ゆっくり立ち上がり、ローブの前から埃ほこりを払った。痛いほどの長い沈ちん黙もくが流れた。
「さて、ミネルバ」ファッジがずたずたになったシャツの袖そでをまっすぐに整えながら、意地悪く言った。「お気の毒だが、君の友人、ダンブルドアもこれまでだな」
「そうでしょうかしら」マクゴナガル先生が軽蔑けいべつしたように言った。
ファッジには聞こえなかったようだ。壊こわれた部屋を見回していた。肖しょう像ぞう画がの何枚かが、ファッジに向かって、シューシューと非難ひなんを浴あびせた。手で無礼な仕種しぐさをしたものも一、二枚あった。
「その二人をベッドに連れて行きなさい」ファッジはハリーとマリエッタに、もう用はないとばかりに頷うなずき、マクゴナガル先生を振り返って言った。
マクゴナガル先生は何も言わず、ハリーとマリエッタを連れてつかつかと扉とびらのほうに歩いた。扉がバタンと閉まる間際まぎわに、ハリーはフィニアス・ナイジェラスの声を聞いた。
「いやあ、大だい臣じん。私は、ダンブルドアといろいろな点で意見が合わないのだが……しかし、あの人は、とにかく粋いきですよ……」
“——你会明白的。”邓布利多低声说。
“哼,米勒娃,”福吉恶狠狠地说,一边把撕裂的衬衫袖子弄平整,“我想你的朋友邓布利多这回恐怕完蛋了。”
“你这么认为吗?”麦格教授轻蔑地说。福吉好像没有听到她说什么。他在四下打量着被毁坏的办公室。几幅肖像朝他发出不满的嘘声,有一两幅甚至做出了粗鲁的手势。
“你最好带他们俩去睡觉,”福吉说,他回头望着麦格教授,不屑一顾地朝哈利和玛丽埃塔点了点头。麦格教授什么也没说,带着哈利和玛丽埃塔走向门口。房门在他们身后关上后,哈利听到了菲尼亚斯·奈杰勒斯的声音。
“你知道,部长,我在很多问题上跟邓布利多的意见都不一样——但是你不能否认他很有个性——”