「ハグリッド、どうして武器を持ってるの」ハリーが聞いた。
「用心のためだ」ハグリッドは小山のような肩をすくめた。
「セストラルを見せてくれた日には、石弓を持っていなかったけど」ハーマイオニーがおずおずと聞いた。
「うんにゃ。まあ、あんときゃ、そんなに深いとこまで入らんかった」ハグリッドが言った。
「ほんで、とにかく、ありゃ、フィレンツェが森を離はなれる前だったろうが」
「フィレンツェがいなくなるとどうして違うの」ハーマイオニーが興きょう味み深げに聞いた。
「ほかのケンタウルスが俺おれに腹を立てちょる。だからだ」ハグリッドが周りに目を配りながら低い声で言った。「連中はそれまで――まあ、つき合いがええとは言えんかっただろうが――いちおう俺たちはうまくいっとった。連中は連中で群れとった。そんでも、俺が話してえと言えばいっつも出てきた。もうそうはいかねえ」
ハグリッドは深いため息をついた。
「フィレンツェは、ダンブルドアのために働くことにしたからみんなが怒ったって言ってた」ハリーはハグリッドの横顔を眺ながめるのに気を取られて、突き出している木の根に躓つまずいた。
「ああ」ハグリッドが重苦しく言った。「怒ったなんてもんじゃねえ。烈火れっかのごとくだ。俺が割って入らんかったら、連中はフィレンツェを蹴けり殺してたな――」
「フィレンツェを攻撃こうげきしたの」ハーマイオニーがショックを受けたように言った。
「した」低く垂たれ下がった枝を押し退のけながら、ハグリッドがぶっきらぼうに答えた。「群れの半数にやられとった」
「それで、ハグリッドが止めたの」ハリーは驚おどろき、感心した。「たった一人で」
「もちろん止めた。黙だまってフィレンツェが殺やられるのを見物しとるわけにはいくまい」ハグリッドが答えた。「俺が通りがかったのは運がよかった、まったく……そんで、バカげた警告けいこくなんぞよこす前に、フィレンツェはそのことを思い出すべきだろうが」ハグリッドが出し抜けに語ご気きを強めた。
ハリーとハーマイオニーは驚おどろいて顔を見合わせたが、ハグリッドはしかめ面つらをして、それ以上何も説明しなかった。
「とにかくだ」ハグリッドはいつもより少し荒あらい息をしていた。「それ以来、ほかの生き物たちも俺おれに対してカンカンでな。連中がこの森では大っきな影えい響きょう力りょくを持っとるから厄介やっかいだ……ここではイッチばん賢かしこい生き物だからな」
「ハグリッド、それが私たちを連れてきた理由なの」ハーマイオニーが聞いた。「ケンタウルスのことが」
「いや、そうじゃねえ」ハグリッドはそんなことはどうでもいいというふうに頭を振った。
「うんにゃ、連中のことじゃねえ。まあ、そりゃ、連中のこたぁ、問題を複雑ふくざつにはするがな、うん……いや、俺が何を言っとるか、もうじきわかる……」
わけのわからないこの一言のあと、ハグリッドは黙だまり込こみ、また少し速度を上げて進んだ。ハグリッドが一歩進むと、二人は三歩で、追いつくのが大変だった。
“只是为了以防万一。”海格说着,耸了耸宽大的肩膀。
“你向我们展示夜骐那天可没有带弩啊。”赫敏战战兢兢地说。
“是啊,嗯,那时候我们不用走进去那么远。”海格说,“再说,那是在费伦泽离开禁林以前吧?”
“为什么费伦泽离开以后就不一样了?”赫敏好奇地问道。