「おまえに友達を連れてきたんだ」ハグリッドが叫んだ。「ほれ、友達だ 下を見ろや、このいたずらっ子め 友達を連れてきたんだってば」
「ああ、ハグリッド、やめて」ハーマイオニーが呻うめくように言った。しかしハグリッドはすでに大枝をもう一度持ち上げ、グロウプの膝ひざに鋭するどく突きを入れた。
巨人は木の梢から手を離し、木は脅おどすように揺ゆれたかと思うと、ハグリッドにちくちくした松の葉の雨を降ふらせた。巨人は下を見た。
「こっちは」ハリーとハーマイオニーのいるところに急いで移動して、ハグリッドが言った。
「ハリーだよ、グロウプ ハリー・ポッター 俺おれが出かけなくちゃなんねえとき、おまえに会いにくるかもしれんよ。いいな」
巨人はいまやっと、そこにハリーとハーマイオニーがいることに気づいた。巨人が大岩のような頭を低くして、どんよりと二人を見つめるのを、二人とも戦せん々せん恐きょう々きょうとして見ていた。
「そんで、こっちはハーマイオニーだ。なっ ハー――」ハグリッドが言いよどみ、ハーマイオニーのほうを見た。「ハーマイオニー、ハーミーって呼んでもかまわんか なんせ、こいつには難しい名前なんでな」
「かまわないわ」ハーマイオニーが上うわずった声で答えた。
「ハーミーだよ、グロウプ そんで、この人も訪たずねてくるからな よかったなあ え 友達が二人もおまえを――グロウピー、ダメ」
グロウプの手が突然シュッとハーマイオニーのほうに伸びてきた。ハリーがハーマイオニーを捕つかまえ、後ろの木の陰かげへと引っ張った。グロウプの手が空くうを握にぎり、握り拳こぶしがその木の幹みきを擦こすった。
「悪い子だ、グロウピー」ハグリッドの怒ど鳴なる声が聞こえた。ハーマイオニーは木の陰でハリーにしがみつき、ヒーヒー悲鳴ひめいを上げながら震ふるえていた。「とっても悪い子だ そんなふうにつかむんじゃ――イテッ」
ハリーが木の陰から首を突き出すと、ハグリッドが手で鼻を押さえて仰向あおむけに倒れているのが見えた。グロウプはどうやら興きょう味みがなくなったようで、また頭を上げ、松の木をもう一度引っ張れるだけ引っ張っていた。
「よーふ」ハグリッドは片手かたてで鼻血の出ている鼻を摘つまみ、もう一方いっぽうで石弓いしゆみを握りながら立ち上がりフガフガと言った。「さてと……これでよし……おまえさんたちはこいつに会ったし――こんどここに来るときは、こいつはおまえさんたちのことがわかる。うん……さて……」
ハグリッドはグロウプを見上げた。グロウプは大岩のような顔に、無心むしんな喜びの表情を浮かべ、松の木を引っ張っていた。松の根が地面から引き裂さかれて軋きしむ音がした。
“哦,海格,别。”赫敏呻吟说,但是海格已经又举起了那根大树枝,猛地捅了一下格洛普的膝盖。巨人放开了树梢,它吓人地摆动着,松针像倾盆大雨一样落向海格。巨人向下看了过来。
“这个,”海格指着哈利和赫敏站立的地方说,“是哈利,格洛普!哈利·波特!如果我必须离开,他可能会来看望你,明白了吗?”巨人这才注意到哈利和赫敏站在那里。他低下像巨石一样的大脑袋,好靠近一些看看他们,他们望着他,吓得直发抖。
“这是赫敏,看到了吗?她—— ”海格犹豫了一下。他朝赫敏转过身说:“如果他叫你赫米,你会介意吗,赫敏?对他来说你的名字太难记了。” “不,一点儿都不介意。”赫敏尖声说。“这是赫米,格洛普!她也会一起来看你!挺不错吧?有两个朋友跟你—— 格洛普,不要!”格洛普飞快地朝赫敏伸出一只手;哈利抓住赫敏把她拉到身后的一棵树后面,格洛普的拳头碰到了树干,他差一点就够着他们了。
“坏孩子,小格洛普!”他们听见海格大声喊道,赫敏躲在树后紧紧抓着哈利,一边哆嗦一边呜咽着,“很坏的孩子!你不能抓—— 哎哟!”
哈利从树干后面探出脑袋,看到海格仰面躺在地上,一只手捂着鼻子。格洛普显然已经觉得没意思了,就直起身子,又开始尽量把松树朝自己拉过来。