歌声はだんだん大きくなってきた。しかし、緑と銀色の服を着たスリザリン生の群れからではなく、ゆっくりと城に向かってくる赤と金色の集団から湧わき上がっていた。誰かが大勢の生徒に肩かた車ぐるまされている。
♪ウィーズリーは我が王者
ウィーズリーは我が王者
クアッフルをば止めたんだ
ウィーズリーは我が王者
「うそ」ハーマイオニーが声を殺した。
「やった」ハリーが大声を上げた。
「ハリー ハーマイオニー」
銀色のクィディッチ優ゆう勝しょう杯はいを振りかざし、我を忘れて、ロンが叫さけんでいる。
「やったよ 僕たち勝ったんだ」
ロンが通り過ぎるとき、二人はにっこりとロンを見上げた。正面扉とびらのあたりが混雑こんざつして揉もみ合い、ロンは鴨居かもいにかなりひどく頭をぶつけた。それでも誰もロンを降おろそうとしなかった。歌い続けながら、群れは無理やり玄げん関かんホールを入り、姿が見えなくなった。ハリーとハーマイオニーはにっこり笑いながら、「♪ウィーズリーは我が王者おうじゃ」の最後の響ひびきが聞こえなくなるまで集団を見送った。それから二人で顔を見合わせた。笑いが消えていった。
「明日まで黙だまっていようか」ハリーが言った。
「ええ、いいわ」ハーマイオニーがうんざりしたように言った。「私は急がないわよ」
二人は一緒に石段を上った。正面扉のところで二人とも無意識に禁じられた森を振り返った。錯覚さっかくかどうかハリーには自信がなかったが、遠くの木の梢こずえから、小鳥の群れが一斉いっせいに飛び立ったような気がした。いままで巣すを掛かけていた木が、根元から引っこ抜かれたかのように。
歌声越来越响亮,但不是穿着银绿相间服装的斯莱特林在唱,而是出自一大群穿着金红相间服装的人,他们慢慢朝城堡走去,很多人肩上扛着一个人。
“韦斯莱是我们的王,韦斯莱是我们的王,绝不把球往门里放,韦斯莱是我们的王……”
“不会吧?”赫敏小声地说。
“是的!”哈利响亮地说。
“哈利!赫敏!”罗恩大声喊道,把银色的魁地奇杯举在空中挥舞着,看起来欣喜若狂,“我们成功了!我们赢了!”
罗恩经过时,他们抬起头朝他微笑着。在城堡门口发生了一阵拥挤,罗恩的脑袋重重地撞到了门楣上,但是好像没人想把他放下来。那群人依然高唱着,挤进了门厅。哈利和赫敏微笑着望着他们离开,直到“韦斯莱是我们的王”的旋律渐浙消失。然后他们朝对方转过身,笑容渐渐消退了。
“我们把那个新消息留到明天,好吗?”哈利说。
“好吧,没问题,”赫敏疲惫地说,“我一点儿也不着急。”
他们一起登上台阶,走刭前门门口时都不自觉地回头望着禁林。哈利不能肯定那是不是出于自己的幻觉,但是他觉得自己明明看到了远处的一小群鸟突然飞到树梢上的天空中,就好像它们筑巢的那棵树刚刚被连根拔起似的。