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第37章 失われた予言 The Lost Prophecy(1)_ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団_ハリー・ポッター_日语阅读_日语学习网

时间: 2024-10-24    作者: destoon    进入日语论坛
核心提示:第37章 失われた予言 The Lost Prophecyハリーの足が固い地面を感じた。膝ひざががくりと砕くだけ、黄金の魔法使いの頭部がゴー
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第37章 失われた予言 The Lost Prophecy
第37章 失われた予言 The Lost Prophecy

ハリーの足が固い地面を感じた。膝ひざががくりと砕くだけ、黄金の魔法使いの頭部がゴーンと音を響ひびかせて床に落ちた。見回すと、そこはダンブルドアの校長室だった。

校長が留守の間に、すべてがひとりでに元どおり修しゅう復ふくされたようだった。繊細せんさいな銀の道具類は、華奢きゃしゃな脚あしのテーブルの上で、のどかに回りながらポッポッと煙を吐はいている。歴代れきだい校長の肖しょう像ぞう画がは、肘ひじ掛かけ椅い子すの背や額縁がくぶちに頭をもたせかけて、こっくりこっくりしながら寝息を立てている。ハリーは窓から外を見た。地平線が爽さわやかな薄うす緑みどり色いろに縁取ふちどられている。夜明けが近い。

動くものとてない静せい寂じゃく。肖像画が時折ときおり立てる鼻息や寝言しか破るもののない静寂は、ハリーにとって耐たえ難がたかった。ハリーの心の中が周りのものに投影とうえいされるのなら、肖像画は苦痛くつうに泣き叫さけんでいることだろう。ハリーは、静かな美しい部屋を、荒い息をしながら歩き回った。考えまいとした。しかし、考えてしまう……逃のがれようがない……。

シリウスが死んだのは僕のせいだ。全部僕のせいだ。僕がヴォルデモートの策さく略りゃくにはまるようなバカなまねをしなかったなら、もし夢で見たことをあれほど強く現実だと思い込まなかったなら、もし、僕の「英雄気取り」をヴォルデモートが利用している可能性があるとハーマイオニーが言ったことを、素直に受け入れていたなら……。

耐たえられない。考えたくない。我慢がまんできない……心の中に、ぽっかり恐ろしい穴が空あいている。感じたくない、確かめたくない、暗い穴だ。そこにシリウスがいた。そこからシリウスが消えた。この静まり返ったがらんとした穴に、たった一人で向き合っていたくない。我慢できない――。

背後の肖像画がいちだんと大きいいびきをかき、冷たい声が聞こえた。

「ああ……ハリー・ポッター……」

フィニアス・ナイジェラスが長い欠伸あくびをし、両腕を伸ばしながら、抜け目のない細い目でハリーを見た。

「こんなに朝早く、なぜここに来たのかね」やがてフィニアスが言った。「この部屋は正当なる校長以外は入れないことになっているのだが。それとも、ダンブルドアが君をここによこしたのかね ああ、もしかして、また……」フィニアスがまた体中震ふるわせて大欠伸をした。「私の碌ろくでなしの曾ひ々ひ孫まごに伝言じゃないだろうね」

ハリーは言葉が出なかった。フィニアス・ナイジェラスはシリウスの死を知らない。しかしハリーには言えなかった。口に出せば、それが決定的なものになり、絶対に取り返しがつかないものになる。


第37章 失落的预言
    哈利的双脚落在了坚实的地面上;膝盖稍稍弯曲了一下,那个黄金巫师的脑袋掉在地板上,发出咚咚的回响。他环顾一下周围,发现自己来到了邓布利多的办公室里。
    在校长离开的这段日子里,这里的所有东西好像都已经自我修复了。那些精美的银器又立在了细长腿的桌子上,宁静地喷着烟雾,旋转着。男女老校长的肖像正在照片里打盹,他们有的懒洋洋地把脑袋靠在带扶手的椅子上,有的则倚在肖像的边框上。哈利从窗口向外望去,一道素雅的灰绿色挂在天边:黎明正缓缓到来。
    办公室里静悄悄的,所有的东西都一动也不动,只有熟睡中的某个肖像偶尔发出的鼾声或是抽鼻子声才会打破这里的宁静。哈利没有办法忍受这样的环境。要是周围的一切能够反映出他的内心感受,要是这些肖像能够在痛苦中呐喊,那该有多好。他在这间安静、漂亮的办公室里走来走去,努力不去想任何事情,但又不得不去想……没有办法逃避……小天狼星死了,是他的错,全都是他的错。如果他,哈利,还没有愚蠢到被伏地魔的花招所欺骗,如果他没有坚定不移地确信在梦里所见到的就是真实的,如果他哪怕只是稍稍考虑一下赫敏曾经说过的,伏地魔可能在利用他的热衷逞英雄……真是无法忍受,他不愿去想,他没有办法来承受这一切……他的内心有一个可怕的空洞,正是在这个漆黑的洞里,小天狼星曾经存在过却又消失了,他不愿去感受它,也不愿去琢磨它;他不愿意一个人待在这样一个大而静的空间里,他忍受不了——一幅肖像在他身后发出一声响亮的呼噜,接着用一种冷漠的腔调说:“啊……哈利·波特……”
    菲尼亚斯·奈杰勒斯一边打着长长的哈欠伸着懒腰,一边用那双狡黠的眯缝眼审视着哈利。
    “你一大早来这里干什么?”菲尼亚斯说,“这间办公室除了合法的校长之外。其他人是禁止入内的。难道是邓布利多送你来的?噢,不要告诉我……”他又抖动着打了个哈欠。“是另一条有关我那个没有用的玄孙的消息?”
    哈利一句话也说不出来。菲尼亚斯还不知道小天狼星已经死了,但是哈利不能告诉他。如果大声地说出来,就会使这件事情彻底终结,彻底无法挽回了。
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