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第38章 二度目の戦いへ The Second War Begins(10)

时间: 2023-06-21    进入日语论坛
核心提示:たちまちそれが何なのかを思い出した。シリウスが、グリモールド・プレイス十二番地での別れ際ぎわに、ハリーに渡したものだ。「
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たちまちそれが何なのかを思い出した。シリウスが、グリモールド・プレイス十二番地での別れ際ぎわに、ハリーに渡したものだ。「私を必要とするときには、使いなさい。いいね」

ハリーはベッドに座り込み、包みを開いた。小さな四角い鏡かがみが滑すべり落ちた。古そうな鏡だ。かなり汚れている。鏡を顔の高さに持つと、自分の顔が見つめ返していた。

鏡を裏返うらがえしてみた。そこに、シリウスからの走り書きがあった。

これは両りょう面めん鏡かがみだ。わたしが対ついの鏡の片方かたほうを持っている。わたしと話す必要があれば、鏡に向かってわたしの名前を呼べばいい。わたしの鏡には君が映うつり、わたしは君の鏡の中から話すことができる。ジェームズとわたしが別々に罰則ばっそくを受けていたとき、よくこの鏡を使ったものだ。

ハリーは心臓がドキドキしてきた。四年前、死んだ両親を「みぞの鏡」で見たことを思い出した。シリウスとまた話せる。いますぐ。きっとそうだ――。

ハリーはあたりを見回して、誰もいないことを確かめた。寝室しんしつはまったく人気ひとけがない。ハリーは鏡に目を戻し、震ふるえる両手で鏡を顔の前にかざし、大きく、はっきりと呼んだ。

「シリウス」

息で鏡が曇くもった。ハリーは鏡をより近づけた。興こう奮ふんが体中を駆かけ巡めぐった。しかし、曇った鏡からハリーに向かって目を瞬しばたたいているのは、紛まぎれもなくハリー自身だった。

ハリーはもう一度鏡をきれいに拭ぬぐい、一語一語、部屋中にはっきりと響ひびき渡るように呼んだ。

「シリウス・ブラック」

何事も起こらなかった。鏡の中からじりじりして見つめ返している顔は、間違いなく、こんどもまた、ハリー自身だった……。

あのアーチを通って行ったとき、シリウスは鏡を持っていなかったんだ。ハリーの頭の中で、小さな声が言った。それだから、うまくいかないんだ……。

ハリーはしばらくじっとしていた。それから、いきなり鏡をトランクに投げ返した。鏡は割れた。ほんの一いっ瞬しゅん、キラキラと輝かがやく一瞬、信じたのに。シリウスにまた会える、また話ができると……。

失望が喉元のどもとを焦こがした。ハリーは立ち上がり、トランクめがけて、何もかもめちゃくちゃに、割れた鏡の上にぶち込んだ――。

そのとき、ある考えが閃ひらめいた……鏡よりいい考え……もっと大きくて、もっと重要な考えだ……どうしてこれまで思いつかなかったんだろう――どうしていままで尋たずねなかったんだろう

ハリーは寝室から飛び出し、螺ら旋せん階かい段だんを駆かけ下おり、走りながら壁かべにぶつかってもほとんど気づかなかった。空っぽの談だん話わ室しつを横切り、肖しょう像ぞう画がの穴を抜け、後ろから声をかける「太った婦人レディ」には目もくれずに廊下ろうかを疾走しっそうした。「宴えん会かいがもう始まるわよ。ぎりぎりですよ」


    很快他就意识到这是什么东西了。是小天狼星给他的,在格里莫广场12号的前门里。“我希望你在需要我的时候用它,好吗?”
    哈利一屁股坐到自己的床上,打开了那个小包。是一面方形的小镜子,有些旧,当然也挺脏。哈利把它举到眼前,看到镜子里的自己正反过来瞧着他。他把镜子翻了过来,反面有一段潦草的字迹,是小天狼星留下的。
    这是面双向镜,一共有两面,我手里还有一面。如果你想找我,只要冲着它叫我一声,你就会出现在我的镜子里,而我也能出现在你的镜子里跟你说话。过去,詹姆和我不在一起的时候,我们就用这个来联系。
    哈利的心开始怦怦地快速跳起来。他记起四年前曾在厄里斯魔镜里看到过他去世的父母。他又可以跟小天狼星说话了,马上他知道的——他环顾了一下四周,看看有没有其他人:整个宿舍空荡荡的。他的目光又落到了镜子上,他用颤抖的双手把它举到眼前,响亮而清晰地叫了一声:“小天狼星。”
    他的呼吸使镜子表面蒙上了一层薄雾。他把镜子拿得更近了。强烈的兴奋席卷了他的周身,但是薄雾后面那双望着他眨着的眼睛无疑还是他自己的。
    他把镜子擦干净,又逐字念了一遍小天狼星的名字,每个音节在整个房间里都听得清清楚楚。
    “小天狼星布莱克!”
    毫无动静。从镜子里望着他的那张沮丧的脸仍旧是他自己的……哈利心里嘀咕,小天狼星到拱门里去的时候没有带镜子,所以这面镜子现在不起作用了……哈利愣了一会儿,接着猛地把镜子扔进了箱子,镜子碎了。就在刚才充满希望的一分钟里,他还确信他能再见到小天狼星,再跟小天狼星说话……他失望得嗓子眼里直冒火;他起身把他的东西胡乱地扔进箱子,盖在那面碎镜子上——突然他的脑海里冒出一个念头……一个比镜子更棒的念头……一个更好、更行之有效的念头……为什么在此之前他没有想到呢—— 为什么他从来也没有问过呢?他飞奔出宿舍,冲下螺旋形楼梯,一头撞在墙上。他也没有在意,接着迅疾穿过空无一人的公共休息室,穿过肖像洞,顺着走廊跑去,没有理会在身后大叫的胖夫人:“宴会马上就要开始了,你知道,你会令它增色不少的……”
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