ダーズリー氏がトロトロと浅い眠りに落ちたころ、塀へいの上の猫は眠る気け配はいさえ見せていなかった。銅どう像ぞうのようにじっと座ったまま、瞬まばたきもせずプリベット通りの奥の曲り角を見つめていた。隣となりの道路で車のドアをバタンと閉める音がしても、二羽のふくろうが頭上を飛び交かっても、毛一本動かさない。真夜中近くになって、初めて猫は動いた。
猫が見つめていたあたりの曲り角に、一人の男が現れた。あんまり突とつ然ぜん、あんまりスーッと現れたので、地面から湧わいて出たかと思えるぐらいだった。猫はしっぽをピクッとさせて、目を細めた。
プリベット通りでこんな人は絶ぜっ対たい見かけるはずがない。ヒョロリと背が高く、髪かみや鬚ひげの白さから見て相当の年とし寄よりだ。髪も鬚もあまりに長いので、ベルトに挟はさみ込んでいる。ゆったりと長いローブの上に、地面を引きずるほどの長い紫むらさきのマントをはおり、踵かかとの高い、留とめ金がね飾かざりのついたブーツをはいている。淡あわいブルーの眼めが、半はん月げつ形がたのメガネの奥でキラキラ輝かがやき、高い鼻が途中とちゅうで少なくとも二回は折れたように曲っている。この人の名はアルバス・ダンブルドア。
德思礼先生迷迷糊糊,本来可能胡乱睡上一觉,可花园墙头上那只猫却没有丝毫睡意。它卧在墙头上,宛如一座雕像,纹丝不动,目不转睛地盯着女贞路远处的街角。邻街的一辆汽车砰的一声关上车门,两只猫头鹰扑扇着从头顶上飞过,它也一动不动。实际上,快到午夜时,它才开始动了动。
猫一直眺望着的那个街角出现了一个男人,他来得那样突然,悄无声息,简直像是从地里冒出来的。猫尾巴抖动了一下,眼睛眯成了一条缝。
女贞路上从来没有见过这个男人。他个子瘦高,银发和银须长到都能够塞到腰带里了,凭这一点就可以断定他年纪已经很大了。他穿一件长袍,披一件掩到地的紫色斗篷,登一双带搭扣的高跟靴子。半月形的眼镜后边二对湛蓝湛蓝的明亮眼睛闪闪放光。他的鼻子很长,但是扭歪了,看来至少断过两次。他的名字叫阿不思邓布利多。