「ブラック家けの息子むすこのシリウスに借りたんでさ。先生、この子を連れてきました」
「問題はなかったろうね」
「はい、先生。家はあらかた壊こわされっちまってたですが、マグルたちが群むれ寄よってくる前に、無事に連れ出しました。ブリストルの上空を飛んどった時に、この子は眠っちまいました」
ダンブルドアとマクゴナガル先生は毛布の包みの中をのぞき込こんだ。かすかに、男の赤ん坊が見えた。ぐっすり眠っている。漆しっ黒こくのふさふさした前まえ髪がみ、そして額ひたいには不ふ思し議ぎな形の傷きずが見えた。稲いな妻ずまのような形だ。
「この傷があの……」マクゴナガル先生が囁ささやいた。
「そうじゃ。一生残るじゃろう」
「ダンブルドア、なんとかしてやれないんですか」
「たとえできたとしても、わしは何もせんよ。傷は結けっ構こう役に立つもんじゃ。わしにも一つ左膝ひざの上にあるがね、完全なロンドンの地下鉄地図になっておる……さてと、ハグリッドや、その子をこっちへ――早くすませたほうがよかろう」
ダンブルドアはハリーを腕に抱き、ダーズリー家の方に行こうとした。
「あの……先生、お別れのキスをさせてもらえねえでしょうか」
ハグリッドが頼たのんだ。
“是小天狼星布莱克借给我的。我把他带来了,先生。”
“没有遇到麻烦吧?”
“没有,先生—— 房子几乎全毁了。我们赶在麻瓜们从四面八方汇拢来之前把他抱了出来。当我们飞越布里斯托尔上空的时候,他睡着了..”
邓布利多和麦格教授朝那卷毛毯俯下身去。他们看见毛毯里裹着一个男婴,睡得正香。孩子前额上一绺乌黑的头发下边有一处刀伤,伤口形状很奇怪,像一道闪电。
“这地方就是—— ”麦格教授低声说。
“是的,”邓布利多说,“他一辈子都要带着这道伤疤了。”
“你不能想想办法吗?邓布利多?”
“即使有办法,我也不会去做。伤疤今后可能会有用处。我左边膝盖上就有一个疤,是一幅完整的伦敦地铁图。好了—— 把他给我吧,海格—— 咱们最好还是把事情办妥。”
邓布利多把哈利拖在怀里,朝德思礼家走去。
“我能—— 我能跟他告别一下吗?先生?”海格问。