ハリーは、膝ひざ小こ僧ぞうが目立つような細い脚あしで、細面ほそおもての顔に真っ黒な髪かみ、明るい緑色の目をしていた。丸いメガネをかけていたが、ダドリーの顔面パンチがしょっちゅう飛んでくるので、セロハンテープであちこち貼はりつけてあった。自分の顔でたった一つ気に入っていたのは、額ひたいにうっすらと見える稲いな妻ずま形がたの傷きずだ。物心ものごころついた時から傷があった。ハリーの記き憶おくでは、ペチュニアおばさんにまっさきに聞いた質問は「どうして傷があるの」だった。
「おまえの両親が自動車事じ故こで死んだ時の傷だよ。質問は許さないよ」
これがおばさんの答えだった。質問は許さない――ダーズリー家で平へい穏おん無ぶ事じに暮らすための第一の規き則そくだった。
ハリーがベーコンを裏うら返がえしていると、バーノンおじさんがキッチンに入ってきた。
「髪をとかせ」
朝の挨あい拶さつがわりにおじさんは一いっ喝かつした。
だいたい週に一度、おじさんは新しん聞ぶん越ごしにハリーを上うわ目めづかいに見ながら、髪を短く切れと大声を出すのだった。同級生の男の子を全部束たばにしてもかなわないほど頻ひん繁ぱんにハリーは散さん髪ぱつさせられたが、まったくムダだった。切っても切ってもすぐ元どおりに伸びるのだ。しかもありとあらゆる方向に。
哈利有一张消瘦的面孔、膝盖骨突出的膝盖、乌黑的头发和一对翠绿的眼睛。他戴着一副用许多透明胶带粘在一起的圆框眼镜,因为达力总用拳头揍他的鼻子。哈利对自己的外表最喜欢的就是额头上那道像闪电似的淡淡的疤痕。这道疤痕从他记事起就有了,他记得他问佩妮姨妈的第一个问题就是这道伤疤是怎么落下的。
“是在你父母被撞死的那场车祸中落下的。”她这么说,“不许问问题。,,不许问问题—— 要与德思礼一家相安无事,这是规章的第一条。
弗农姨父来到厨房时,哈利正在翻熏咸肉。
“把你的头发梳一梳!”他咆哮着,这是他早晨见面打招呼的方式。
几乎每周一次,弗农姨父从他的报纸上方看看哈利,对哈利大喊大叫说他该去理发了。哈利理发的次数要比他班上所有的同学理发次数的总和还要多,可一点也不起作用,他的头发照旧疯长。