「なんにも言わないよ。なんにも……」
ダドリーの誕生日――なんで忘れられようか。ハリーはのろのろと起き上がり、靴くつ下したを探した。ベッドの下で見つけた靴下の片かた方ほうにはりついていたクモを引きはがしてから、ハリーは靴下をはいた。クモにはもう慣れっこだ。なにしろ階段下の物もの置おきはクモだらけだったし、そこがハリーの部屋だったのだから。
服を着ると、ハリーは廊ろう下かに出てキッチンに向かった。食卓しょくたくはダドリーの誕生日のプレゼントの山に埋もれてほとんど見えなかった。欲ほしがっていた新しいコンピュータもあるようだし、二台目のテレビやレース用自転車ももちろんあった。ダドリーがなぜレース用自転車を欲ほしがるのか、ハリーにとってはまったくの謎なぞだった。太って運動嫌いなのに――誰かにパンチを食くらわせる運動だけは別だが……。ダドリーはハリーをお気に入りのサンドバッグにしていたが、よく空から振ぶりした。一いっ見けんそうは見えなくても、ハリーはとてもすばしっこかったのだ。
暗い物もの置おきに住んでいるせいか、ハリーは年のわりには小こ柄がらでやせていた。その上、着るものはハリーの四倍も大きいダドリーのお古ふるばかりだったので、ますますやせて小さく見えた。
“没什么,没什么..’’达力的生日—— 他怎么会忘记呢?哈利慢慢吞吞地从床上爬起来,开始找袜子。他从床底下找到一双袜子,从其中一只袜子上抓下一只蜘蛛,然后把袜子穿上。哈利对蜘蛛早就习惯了,因为楼梯下边的碗柜里到处是蜘蛛,而他就睡在那里。
他穿好衣服,顺着走廊来到厨房。餐桌几乎被达力的生日礼物堆得满满的。看来达力收到了他想要的新电脑,至于第二台电视机,还有跑车就更不在话下了。达力为什么想要一辆赛车,这对哈利来说,是一个谜,因为达力胖乎乎的,而且讨厌锻炼—— 当然,除非这种锻炼包括拳脚相加。他最喜欢的拳击吊球就是哈利,可他并不是经常能抓住他。哈利看起来很单薄,但他动作机敏。
也许和哈利长年住在黑洞洞的碗柜里有些关系,他显得比他的同龄人瘦小。他看上去甚至比他实际的身材还要瘦小,因为他只能穿达力的旧衣服,而达力要比他高大三四倍。