ダドリーがハリーの肋ろっ骨こつにパンチを食くらわせた。不ふ意いを食らってハリーはコンクリートの床にひっくり返った。次の瞬間しゅんかんの出で来き事ごとは、あっという間だったので、どんなふうに起こったのか誰にもわからなかった。最初、ダドリーとピアーズがガラスに寄りかかった。次の瞬間しゅんかん、二人は恐怖きょうふの叫さけびをあげて飛び退のいた。
ハリーは起き上がり、息を呑のんだ。ニシキヘビのケースのガラスが消えていた。大ヘビは素す早ばやくとぐろを解ほどき、ズルズルと外に這はい出した。館かん内ないにいた客たちは叫び声をあげ、出口に向かって駆かけ出した。
ヘビがスルスルとハリーのそばを通り過ぎた時、誓ちかってもいい、ハリーはたしかに、低い、シューシューという声を聞いたのだ。
「ブラジルへ、俺おれは行く――シュシュシュ、ありがとよ。アミーゴ」
爬は虫ちゅう類るい館かんの飼し育いく係がかりはショック状態じょうたいだった。
「でも、ガラスは、ガラスはいったいどこに」と言い続けていた。
園長は自みずからペチュニアおばさんに濃こい甘い紅茶を入いれ、ペコペコと謝あやまった。ピアーズとダドリーはわけのわからないことを口くち走ばしるばかりだった。ハリーが見ていたかぎりでは、ヘビは通りがかりざまに二人の踵かかとに嚙かみつくふりをしただけなのに、バーノンおじさんの車に全員が戻った時には、ダドリーは「ヘビに脚あしを食いちぎられそうになった」と言い、ピアーズは「うそじゃない、ヘビが絞しめ殺そうとした」と言った。しかしハリーにとって最悪だったのはだんだん落ち着いてきたピアーズが言った言葉だった。
他说,朝哈利胸口就是一拳。哈利惊讶不已,重重地摔在水泥地上。随后发生的事,因为来得太突然,谁也说不清楚是怎么回事。只见皮尔和达力一下子紧贴在玻璃上,马上又惊恐万状,大喊大叫,连蹦带跳往后退去。
哈利坐起来,大口喘气;蟒蛇柜前的玻璃不见了。巨蟒迅速地伸展开盘着的身体,溜到地板上—— 整个爬虫馆的人都尖叫着,向出口跑去。
当巨蟒溜过哈利身旁时,哈利清清楚楚地听到一个咝咝的声音轻轻地说:“我是从巴西来到这里的..多谢,我走了。”
爬虫馆的管理员深感震惊。
“可这玻璃,”他不停地叨叨, “这玻璃到哪里去了?”
动物园园长再三道歉,并亲自给佩妮姨妈泡了一杯加糖的浓茶。皮尔和达力只在一旁胡言乱语,东拉西扯。其实就哈利所看到的,除了巨蟒从他们身边溜过时,跟他们闹着玩,拍打了一下他们的脚后跟,别的什么也没有做。可当他们坐上弗农姨父的汽车后,达力讲起他的腿如何如何差点儿被巨蟒咬断,皮尔则赌咒发誓说这条巨蟒想把他缠死。而且,最糟糕的是当皮尔镇静下来以后,他突然说:“哈利还跟它说话呢,是不是,哈利?”