「いいか、配はい達たつさえさせなけりゃ連中れんちゅうもあきらめるさ」
「でもあなた、そんなことでうまくいくかしら」
「ああ、連中の考えることときたらおまえ、まともじゃない。わしらとは人じん種しゅが違う」
バーノンおじさんは、いましがたおばさんが持ってきたフルーツケーキで釘くぎを打とうとしていた。
金曜には、十二通もの手紙が届いた。郵ゆう便びん受けに入らないので、ドアの下から押おし込こまれたり、横の隙すき間まに差し込まれたり、一階のトイレの小こ窓まどからねじ込まれたものも数通あった。
バーノンおじさんはまた会社を休んだ。手紙を全部焼やき捨すて、釘と金かな槌づちを取り出すと、玄げん関かんと裏うら口ぐちのドアの隙間という隙間に板を打ちつけ、誰だれ一ひと人り外に出られないようにした。釘を打ちながら、「チューリップ畑を忍び足」のせかせかした曲を鼻歌で歌い、ちょっとした物音にも跳とび上がった。
星期五,寄给哈利的信至少有十二封。既然不能往信箱里播,只好往门底下的缝里塞,从门边的缝里塞,有几封信甚至从楼下洗手间的小窗口塞了进来。
弗农姨父又待在家里。他把信全部烧光之后,就找来锤子、钉子,把前门后门的门缝全都用木板钉死,这样谁也出不去了。他一边干,一边哼着<从郁金香花园中悄悄走过>,只要有一点动静他就吓一跳。