「今夜は嵐あらしが来るぞ」
バーノンおじさんは上じょう機き嫌げんで手を叩たたきながら言った。
「このご親切な方かたが、船を貸してくださることになった」
歯のすっかり抜けた老人がヨボヨボと近づいてきて、なにやら気き味みの悪い笑えみを浮かべながら、鉛色なまりいろの波打ち際ぎわに木の葉のように浮かぶボロ船を指さした。
「食料は手に入れた。一同、乗船じょうせん」
バーノンおじさんが号令をかけた。
船の中は凍こごえそうな寒さだった。氷のような波しぶきと雨が首くび筋すじを伝わり、刺さすような風が顔を打った。何時間も経たったかと思われるころ、船は岩にたどり着き、バーノンおじさんは先頭を切って滑すべったり転んだりしながらオンボロ小屋へと向かった。
小屋の中はひどかった。海かい草そうの匂においがツンと鼻を刺さし、板いた壁かべの隙すき間まからヒューヒューと風が吹き込こんでいた。おまけに火の気のない暖だん炉ろは湿しめっていた。部屋は二つしかなかった。
“天气预报说今天夜里有暴风雨!”弗农姨父高兴地拍手说,“而这位先生好心地同意把船借给我们!”
一个牙齿掉光的老汉慢慢吞吞地朝他们走来,脸上挂着不怀好意的奸笑,指着铁灰色海面上漂荡的一只破旧的划艇.-26 -“我已经给大家弄到了一些吃的!”弗农姨父说,“咱们就都上船吧!”
船上寒气逼人。冰冷的海水掀起的浪花夹着雨水顺着他们的脖子往下流淌,刺骨的寒风拍打着他们的面孔。大概过了好几个小时,他们来到了那块礁石边,弗农姨父连滚带爬地领着他们朝东倒西歪的小屋走去。
屋里更显得可怕,一股浓重的海藻腥味,寒风透过木墙的缝隙飕飕地往里灌,壁炉里湿漉漉的,什么也没有。屋里总共只有两个房间。