大男は窮屈きゅうくつそうに部屋に入ってきた。身を屈かがめても、髪が天井てんじょうをこすった。男は腰こしを折おってドアを拾ひろい上げると、いとも簡単に元の枠わくにバチンと戻した。外の嵐あらしの音がやや薄うすらいで聞こえた。大男は振り返ってぐるりとみんなを見み渡わたした。
「お茶でも入れてくれんかね いやはや、ここまで来るのは骨だったぞ……」
男は大おお股またでソファに近づき、恐怖きょうふで凍こおりついているダドリーに言った。
「少し空あけてくれや、太っちょ」
ダドリーは金かな切きり声ごえをあげて逃げ出し、母親の陰かげに隠れた。おばさんは震ふるえながらおじさんの陰にうずくまっていた。
「オーッ、ハリーだ」と大男が言った。
ハリーは恐ろしげな、荒々しい黒い影かげのような男の顔を見上げ、黄金虫のような目がクシャクシャになって笑いかけているのを見つけた。
「最後におまえさんを見た時にゃ、まだほんの赤ん坊だったなあ。あんた父さんそっくりだ。でも目は母さんの目だなあ」と大男は言った。
巨人好不容易才挤进屋来,他弓着腰,这样他的头刚刚擦着天花板。他弯腰拾起门板,轻而易举地就把门装到了门框上。外面的风暴声减弱了。他转身看着大家。
“能给咱来杯热茶吗?走这么一趟可真不容易..”他大步走到沙发跟前,达力坐在那里吓傻了。
“喂,让点儿地方吧,你这个傻大个儿。”巨人说。
达力尖叫着跑过去躲到母亲身后,他母亲吓得蹲在弗农姨父背后。
“这就是哈利了!”巨人说。
哈利抬头看着他那张凶狠、粗野、面貌不清的脸,他那对甲壳虫似的眼睛眯起来,露出一丝笑容。“上次见到你,你还是个小毛毛。”巨人说,“你很像你爸爸。眼睛可像你妈妈。”