ハリーは魔法使いのコインを、いじりながらしげしげと見つめていた。そしてその瞬間しゅんかん、あることに気がついた。とたんに、幸福の風船が胸の中でパチンとはじけたような気き持もちがした。
「あのね……ハグリッド」
「ん」
ハグリッドはどでかいブーツをはきながら聞き返した。
「僕、お金がないんだ……それに、きのうバーノンおじさんから聞いたでしょう。僕が魔法の勉強をしにいくのにはお金は出さないって」
「そんなことは心配いらん」
ハグリッドは立ち上がって頭をボソボソ掻かきながら言った。
「父さん母さんがおまえさんになんにも残していかなかったと思うのか」
「でも、家が壊こわされて……」
「まさか 家の中に金なんぞ置いておくものか。さあ、まずは魔法使いの銀行、グリンゴッツへ行くぞ。ソーセージをお食べ。冷さめてもなかなかいける。……それに、おまえさんのバースデーケーキを一ひと口くち、なんてのも悪くないね」
哈利摆弄着巫师的钱币,沉思起来。他不知想起了什么,觉得胸中那只快乐的气球被戳破了。
“唔,海格?”
“怎么?”海格说,正在套他的大靴子。
“我一个钱也没有,昨天晚上你已经听弗农姨父说过了,他不会花钱让我去学魔法的。”
“这个你不用担心,”海格说,站起来搔了搔头,“你以为你父母什么也没有给你留下吗?”.“可要是连他们的房子全都毁了—— ”
“他们是不会把黄金放在家里的,孩子!我们第一站去古灵阁。巫师银行。来一根香肠吧,冷的吃着味道也可以—— 加上一块你的生日蛋糕更不错。"