百人を超える小鬼が、細長いカウンターのむこう側で、脚あし高だかの丸まる椅い子すに座り、大きな帳簿ちょうぼに書き込こみをしたり、真鍮しんちゅうの秤はかりでコインの重さを計はかったり、片へん眼がん鏡きょうで宝石を吟ぎん味みしたりしていた。ホールに通じる扉は無数にあって、これまた無数の小鬼が、出入りする人々を案内している。ハグリッドとハリーはカウンターに近づいた。
「おはよう」
ハグリッドが手のすいている小鬼に声をかけた。
「ハリー・ポッターさんの金きん庫こから金かねを取りに来たんだが」
「鍵かぎはお持ちでいらっしゃいますか」
「どっかにあるはずだが」
ハグリッドはポケットをひっくり返し、中身をカウンターに出しはじめた。かびの生はえたような犬用ビスケットが一つかみ、小こ鬼おにの経けい理り帳簿ちょうぼにバラバラと散らばった。小鬼は鼻にしわを寄せた。ハリーは右側の方にいる小鬼が、まるで真まっ赤かに燃える石炭のような大きいルビーを山と積んで、次々に秤はかりにかけているのを眺ながめていた。
大约有百十来个妖精坐在一排长柜台后边的高凳上,有的用铜天平称钱币,有的用目镜检验宝石,一边往大账本上草草地登记。厅里有数不清的门,分别通往不同的地方,许多妖精指弓引来人出入这些门。海格和哈利朝柜台走去。
“早,”海格对一个闲着的妖精说,“我们要从哈利波特先生的保险库里取一些钱。”“您有他的钥匙吗,先生?’'“带来了。”海格说着,把衣袋里所有的东西都掏出来放到柜台上,不小心将一把发霉的狗饼干撤在了妖精的账本上。妖精皱了皱鼻子。哈利看着右边那个妖精正在称一堆跟烧红的煤块一般大小的红宝石。